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zoom RSS クナッパーツブッシュ(57年)の「指環」(ワーグナー)/<PA-006>

<<   作成日時 : 2007/01/10 18:43   >>

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「ニーベルングの指環」の第6回〜クナッパーツブッシュ/バイロイト('57)〜です。
クナッパーツブッシュの感想3連続の最後の回です。
1.前置きです。
56年と58年は以前どっこいどっこいと書いていましたが、結局どっちの方がよく聴いてるかというと58年盤。やっぱりこちらの方が全体としては個人的に好みのようです。
歌手の状態よくてもオケが引っ込んでるとどうも聴く気にならないのです。Orfeoから正規盤として56年盤が出たので買い換えましたが、演奏の内容まで変わるわけでなし、結局あんまり聴いてないです。
一応、57年盤についてこれらと比較する形で進めてみましょう。

2.「ラインの黄金」
やはり58年盤で出ていないナイトリンガーのアルベリッヒがいいです。
しかも56年盤よりは音が良い。何度も書いてますが、もともとラインの黄金はあまり聴かないのですが、クナの中では57年盤なら、比較的聴いてもいいなと思わせてくれます。
58年盤だと少しスケール感がありすぎて、適度に元気のある57年盤の方が若干聴きやすいというのもあります。

3.「ワルキューレ」
さすがに冒頭の迫力は58年盤には負けますね。しかし、ヴィナイのジークムントとニルソンのジークリンデのコンビはある意味最強。クナのワルキューレでジークムント・ジークリンデのコンビについては、3種の中では57年盤がもっともすごいかもしれないです。
ヴィナイのジークムントはクラウス盤の方がよいが、これも悪くないです。キングなどのようなさわやか系とはまた違って、ドスの効いた声です。ヴィナイも第1幕最後はやはりずれてしまっていますが、これは演技なのか素で暴走したのかよくわからないですね。でも、クナに合わせるのはやっぱりみんな苦労しているみたいです。
ニルソンのジークリンデは結構好きです。個人的にはニルソンはブリュンヒルデよりもこのジークリンデの方が好きですね。
フンディングはやはりグラインドルですねえ。この迫力は凄すぎ。他盤と同レベルと思います。
第1幕はこれだけよく取り出して繰り返し聴いてますね。ワルキューレの中でも1幕は、クナ3種の中では57年盤が一番好きかな。
第2幕冒頭は一番スケールが大きいかもしれません。第2場は録音の点で58年に負けてますが、中身は58年盤と同等かそれ以上。ホッターはじめ、中身の覇気はこちらの方がある。
「Das Ende」の迫力・哀感はいちばんすごいかもしれないです。
トランペットが不調なのがちょっとがっくりきます。それにしても、プロンプターの声でしょうか、結構うるさく声が聞こえます。こういう静かなところでは特に目立ちます。
中でも2幕で一番凄いと思わせたのは第5場です。58年盤の方が録音良くてスケール感はこちらの方が上ですが、金管の生々しさは57年盤の方がすさまじいです。
第3幕、騎行のところはなかなかスケール感あっていいですが、そのうちスケールが大きいというよりはのんびりした雰囲気になってきて、緊張感がいまひとつ(これは58年盤も似てますが)。
ヴァルナイ・ニルソンがでてくるあたりからはいいですね。オケの方も結構頑張ってます。
「ワルキューレ」は57年盤もよいです。58年盤はどこか達観してしまったようなところがまた味があっていいんですが、聴くときの気分によってはちょっとだれますね。57年盤は適度に活気というか、覇気があります。56年盤よりは録音良いので結構聴いてます。

4.「ジークフリート」
57年盤でよいところはナイトリンガーのアルベリッヒ。
あと、キューンのミーメがほかで出ている盤より自然に聴こえました。私の耳がだんだん慣れてきたこともあり、相変わらず好きではないが、キューンのヘタウマ的な語りが結構普通に聴ける様になってます(笑)。57年盤はファフナーの叫び声があまり大げさでないのも良いです。たとえば、ショルティ盤なんかは派手すぎて聴いててつらいです。音楽聴く感覚でいるのにリアルな化け物声聴かされても。
他の盤と共通している歌手、たとえばホッターやヴァルナイは同レベルでしょうか。
録音は56年と58年の中間くらいの良さ。
とまあ、わりといい風な感じで書きましたが、57年盤の「ジークフリート」は総合的にほかの年にくらべてよいかというとそういうわけでもないです。
逆に56・58年盤と比べると、どうしてもこれは57年盤でないと、というのは2幕のナイトリンガーとホッターのところくらいかなあ。他に特別な魅力が少なく感じます。一番の理由はジークフリート役のアルデンホフでしょうか。
アルデンホフは他の演奏(カイルベルト'52)でも聴いてますが、やはりヴィントガッセンの魅力には及ばないです。部分的に聴く分にはいいのですが、生真面目な歌い方なせいか、ずっと聴いてると疲れてきてしまうのです。
ちなみに、結構オケとも合わないところもあるのですが、これはどちらかというと、アルデンホフもヴィントガッセンも、みんなクナと合わせるのは苦労していたのだなあ、ということを個人的に再認識したというところでしょうか。
「ジークフリート」はクナの演奏を比較してどれが一番というのが難しいです。
個人的には1幕は58年、2幕は57年(または56年)、3幕は58年というところでしょうか。
録音の良さが結構重要なのを実感しました。それ故、基本は58年がもっとも好きだが、2幕が他の盤なのはアルベリッヒがナイトリンガーでないとどうも面白みがないことが理由。それでもなんとか1つ選べといわれたら58年盤か・・・
5.「神々の黄昏」
序幕の部分、演奏内容は結構良い。3人のノルンの一人がニルソンなのにびっくり。その後のヴァルナイ・ヴィントガッセンも文句がないです。しかし、58年の方が録音が良いし、演奏内容も同様にすばらしいので、この部分は58年の方が好きです。純粋に録音の差だけかな。
以下、1幕に関しては同様の感想です。57年・58年で演奏内容については、58年盤の方がスケール感においては勝っていますが、差はほとんどないといって良いと思います。
録音で58年が勝っているため、58年盤が好ましく感じるというレベル。56年盤は圧倒的に録音で損してます。歌手は結構いいんですが。
2幕は57年盤はあんまり録音のハンデは感じない。というかもともと黄昏の2幕は派手派手しくやられると精神的にダメージを負うので(笑)、これくらいで十分かもしれません。
58年盤とくらべると結構劇的に追い込んでいきますね。58年盤はもうちょっと落ち着いてる感じ。
どちらも同じくらいに気に入りました。気分で聴き分けかな。やはり56年盤は録音状態で少し聴き劣りする。

6.まとめ
「ラインの黄金」は57年盤。たまに58年盤聴こうか?という感じ。
「ワルキューレ」は気分で57年と58年盤聴きわけか。1幕だけなら57年の方がよく聴きますね。
「ジークフリート」は上記のとおり、幕によって評価分かれる。部分的にたまに56年も聴いてみたくなるところはあるが、全体としては58年盤か。
「神々の黄昏」も気分で57年と58年聴きわけに近いです。
すでにそうなのですが、なんか、56年盤はあまり聴かなくなりそう。部分的には取り出して聴くだろうけど。
つくづく「指環」は、どれかひとつもってればいいと言えないことを痛感しますね。

さて、次のPAは「<PA-007>フルトヴェングラー/スカラ座('50)」の予定です。

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久々の閑話休題:うぐいす兼好の徒然なるまま(苦笑)〜クナの指環〜
実に久しぶりにナンバーなしの雑談です。 これまた久しぶりに、ワーグナーの指環を飛ばし聴きしてます、時間もないのに(苦笑)。 突然、クナの指環を聴きたくなりまして。 ...続きを見る
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2008/04/18 23:31

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