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zoom RSS ショスタコーヴィチの魅力は?

<<   作成日時 : 2007/02/06 00:48   >>

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今日はうぐいすの好きな作曲家の一人、ショスタコーヴィチについて思うこと
です。
ショスタコーヴィチと言えば、旧ソ連、いや、20世紀を代表する作曲家の一人
です。しかし、ご存知のとおり彼は母国の政府から生命をおびやかす危機的
な批判を何度か受け、いつ粛清されるかもしれないという恐怖を抱きつつも、
自分の主張を曲の裏にシニカルに織り交ぜながら生き延びた、苦悩の人で
す。
必然と言えば必然ですが、その音楽には一筋縄ではいかない鬱屈した心情
をうかがわせる様な曲想が多いです。素直に歓喜にひたれず、常に何かを暗
喩するかのような思わせぶりな表現、皮肉な視点のようなものを携えていま
す。

実はうぐいすは当初、このどこか斜めから見られている感覚がどうも居心地が
悪くて苦手でした。有名な交響曲第5番「革命」にしても心底はのめりこめま
せんでした。聴いていると、どこか鑑賞者を斜に構えて見据えられているよう
な感覚になってしまい、ちょっと覚めてしまうことが多かったのです。

そのうぐいすが、あるきっかけでショスタコーヴィチにのめりこんでしまう
ことになります。ムラヴィンスキー・レニングラードフィルの交響曲第10番
を聴いたときです。
録音はよくないのですが、その演奏のなんと迫力のあることか。特に第2楽
章の狂気の沙汰は尋常ではありません。

ヴォルコフの「ショスタコーヴィチの証言」で、この楽章はスターリンの音楽
的肖像と記されているそうですが、本当にショスタコーヴィッチが語った話か
どうかは疑問もあるそうです。
ムラヴィンスキー盤を聴くまでは、10番の録音といえばカラヤン・ベルリンフ
ィルしか知らなかったのですが、確かに、カラヤン盤を聴いたときには「証言」
に書かれているような内容は今ひとつピンとこなかったです。純音楽的に、カ
ラヤンの流麗かつまとまりのよい立派な音楽にはなっていましたが、粛清の
嵐が吹き荒れるスターリン時代を感じさせるような生々しい恐怖感は全くとい
って感じられません。曲そのものに関しては、相変わらず皮肉っぽい曲だなあ
という感想しかなかったですね。

しかし、ムラヴィンスキーの演奏を聴いたときには衝撃を受けました。「証言」
の話は本当じゃないかと感じました。
なんなんでしょうか、このカラヤン盤との温度差は。
2楽章は冒頭からすさまじい弦楽の音の嵐です。その後、木管群が加わって
悲鳴のように音がひっくり返りそうになりながらテンポを上げて行ったかと思う
と、すさまじく轟く小太鼓の音で恐怖感を煽り立ててきます。
この最初のあたりからして、粛清の恐怖に煽り立てられていく人々の情景が、
リアルな臨場感をもって感じられるのです。

この演奏を聴いたことを契機に、うぐいすはショスタコーヴィチに対する考え方
・接し方が変わり、のめり込んでいきました。
ムラヴィンスキーの解釈を介した上での感想ではありますが、本来、ショスタ
コーヴィチにはこういう緊張感・恐怖感が必要なのかなと思ったわけです。
(それだけではないとは思いますけどね。それをオブラートにくるむような表現
もまた、ショスタコーヴィチの音楽のひとつの解釈としておもしろいのですが。)

事実はわかりませんが、「証言」の内容を信用すると、ショスタコーヴィチは
ムラヴィンスキーのことはあまりほめていなかったようです。しかしうぐいす
は、仮にそれが事実だったとしても、ムラヴィンスキーは同時代人としてソ連
国内の恐怖感を肌で感じていた人と思われますし、演奏内容も、やはりその
方面において、当時の状況をよく示している解釈だと思います。

これを起点にして、交響曲、弦楽四重奏曲、ピアノ五重奏曲などいろいろ聴
き始めました。
まあ好きとはいっても、それなりに有名な曲でも、いつも聴くほどの精神力が
うぐいすにはないんですが。ときどき無性に聴きたくなると言った感じでしょ
うか。(本当に好きなのか?)
Shostakovich: Symphony No.6/Symphony No.10
Mravinsky Edition Vol.9 - Shostakovich: Symphony No.6, 10

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