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zoom RSS ベートーヴェンQの弦楽四重奏曲第15番(ショスタコーヴィチ)

<<   作成日時 : 2007/09/25 22:49   >>

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さて、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第15番の続きです。
お次はベートーヴェン四重奏団です。
以前、8番の感想を書いたことがあり、そのとき既にあらかた感じていることを述べてしまってたりするのですが(笑)、さらに突っ込んでお話してみます。

前回のボロディン四重奏団の感想でも述べたとおり、15番というのは非常に澄み切った諦観漂う孤高の世界、というのがうぐいすの印象でした。

一方、ベートーヴェン四重奏団の演奏ですが、基本的にボロディン四重奏団とは対照的で、豊かなヴィブラート・ぶ厚くてたくましい音色で、結果として情熱的・人間的で暖かい演奏を繰り広げています。
8番の時にも少し書いたのですが、それをさらに踏み込んで述べると、ショスタコーヴィチの曲に対して、ある意味、後期ロマン派的で少し時代遅れかもしれない路線で歌いこんで曲を進めていく、これらの演奏は衝撃的でした。
それまで冷徹で皮肉な面が目立っていた音楽が、見事なまでに人間的な手触りと情熱が感じられる曲に聴こえてくるのです。

特に15番などは、第1楽章エレジーの冒頭から非常に豊かな響きで開始され、エレジー(哀歌)というよりは子守唄を聴かされているかのような、大きく包まれるようで安らかな印象を持ちます。
2楽章・3楽章では曲の性質上もあり、悲劇的な様相も感じますが、どこか意思の力のようなものも併せ持っていますね。4楽章はひたすら美しいです。
また、うぐいすは5楽章が1楽章と同じくらい好きなのですが、この楽章、葬送行進曲などといいながら、かなりロマンチックな内容で、これこそエレジーじゃないかというふうに感じたりするのは私だけでしょうか。特にベートーヴェン四重奏団の演奏ではその感じを強く持ちます。
最後の6楽章は前楽章までの動機が変形して表れ、やがて消え入るように終結するわけですが、ベートーヴェン四重奏団の演奏はあくまで優しく穏やかに消えていきます。

以上、ベートーヴェン四重奏団の演奏については各楽章ごとに記してみました。その情感豊かな演奏はショスタコーヴィチ特有のニヒルさや冷徹な目はあまり感じられませんが、逆に彼の人間的な苦悩や、ロマン的な感性が感じられる名演です。

ただそうはいうものの、15番に関しては曲の性質上、やはり孤高な位置づけという感想はあまり変わらないですね。
うぐいす的には、ボロディン四重奏団の演奏は周りから隔てられた、高い山の上に位置しているという感覚です。かたや、ベートーヴェン四重奏団のは、山村の奥深くの一軒家で、囲炉裏でひとりたたずんでいるといった風情を感じます。
わかりやすいように書いたつもりで、かえってわかりづらくなってしまったような気もしますが(笑)、まあ、うぐいすの浅い表現力ではこんなところですかね。

ああ、なんとかショスタコーヴィチの誕生日に無事書き上げました(笑)。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは!
ベートーヴェン四重奏団による第15番は、ギリギリ作曲家存命中に録音されたにもかかわらず、何か永年にわたった共同活動をしてきたDSCHへの哀悼のような趣があるように聞こえてしまいます。第14番とともにこのカルテットによるDSCH録音の最高峰と思えてなりません。(本来ならば、私の嗜好性から言えば、浪漫派よりのDSCHなど願い下げになってしまいそうですが、これは別格です。)

ところで、第5楽章に関しては、まさしくうぐいすさんのおっしゃるとおり、(どう考えても?!)エレジーにしか聞こえません(笑)。DSCHにとっての「葬送行進曲≒哀歌(エレジー)」だったのかもしれませんね。第8番でのワーグナーの引用もその後の展開がまさしくエレジーですし…。

ところで、この続編はないのでしょうか?(爆)
私は土曜日中に最終回を記す予定でしたが、(他のことをしていて)書き終わりそうにもないので、来月にアップする予定です。
凛虞
2007/09/29 03:08
凛虞さん、こんにちは!ちょっとゴタゴタしてて返事遅れました。
ベートーヴェン四重奏団のショスタコーヴィチは特別ですね。同じようにショスタコーヴィチを後期ロマン派路線の演奏をしようとする団体がいたとしても、他の団体ではおそらくこの味は出せないでしょう。作曲家との長い共同作業の積み重ねの結果といえますね。今は入手不可能となっているようですが、その名を冠する、ベートーヴェンの四重奏についてもぜひとも聴いてみたいです。
さて、うぐいすのショスタコーヴィチシリーズですが、次は初期ボロディンについての全集について、中期ボロディンと照らし合わせて書いてみようという腹積もりです。いろいろ聴きまくっている段階で、なかなか先に進みません(笑)。
また、その先はどうするか、というのもあるのですが、とりあえずそれでいったんショスタコーヴィチものは切ります。なぜかというと、ベートーヴェンの後期四重奏の時の感想でも感じたのですが、結局曲を変えても同じ演奏団体に対する感想はどれも似通ってしまうことに気づきましたので(笑)。
あとは思いついたときに曲ごとに思いを記せたらよいかなあと思ってます。
うぐいす
2007/09/30 00:27

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