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zoom RSS 弦楽四重奏曲第5番(ショスタコーヴィチ)<PA-041>

<<   作成日時 : 2007/10/05 20:55   >>

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今回は、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲5番です。
弦楽四重奏全曲の感想を目論む本シリーズ、やっと1/3です。でも先はまだまだ長いですね(笑)。

1楽章は、口笛を吹きながら散歩でもしているような風情からいきなり荒々しい旋律が現れ、それが入れ替わり立ち代りしていきます。また、経過的な部分で性格の違う旋律が同時並行で進行したり、一生懸命悲鳴上げたかと思うとつぶやきに入ったりと、けっこうせわしない曲ですね。
雰囲気はどこかこざっぱりとしている風にも聴こえますが、旋律はどこか親しみやすい感じもあり、曲想自体もどこか諧謔的なものも含んでますから、不思議と普通に聴き進められます。最後はピツィカートでしめて静かに2楽章へ続きます。
なんとなく、まわりから何気ない顔でひどい目にあってるとか、自虐的な雰囲気も感じられます(笑)が、こんなこと思うのはうぐいすだけでしょうかねえ。

2楽章のハーモニクスの響きが、最近耳の調子がいまひとつなうぐいすにはなんとも耳障り(笑)な感じもあります。終始静謐な雰囲気を漂わせるという効果としてはなかなかいいかもしれませんけどね。
続く3楽章もアタッカで続き、静かに入るのですが次第に騒がしくなります。このあたり、明るさや憂鬱さと狂気が入り混じって、なんともいえない乱痴気騒ぎな感じになってきます。
ひとしきり騒いだ後、ヴァイオリンの旋律の裏でピチカートの3連続音の曲想が現れ、いったん落ち着きます。
このピチカートは曲想の転換を図ってるのだとは思いますが、ここのあたり、実は凛虞さんから頂いたコメントからヒントもらったのですが、何気に彼自身の、弦楽四重奏8番の4楽章を思わせたりしますね。これが現れる場所はここだけなのですが、なかなかに効果的です。
→当たってなかったら、カッコ悪う〜!(笑)

その後、舞曲風になったかと思うと徐々に静かな曲想になり、消えていきます。

4番といい、5番といい、何か言いたそうで言わないとか、突然乱痴気騒ぎをはじめてみるとか、曲想があまり落ち着きのない感じも受けます。この頃はショスタコーヴィチが「ジュダーノフ批判」のあとで作品発表できなくて悶々と書き溜めていた頃のようで、なんらかの鬱屈があったのかもしれませんねえ。
まあ、何かというと戦争とか周囲からの批判とかと結びつけるのもちょっと短絡的な気もしますけど、決して関連がないとも言えないかなあと(そう考えると、3楽章のピチカートの曲想も思わせぶりな感じではありますね)。
まあ、あんまり考えすぎるのもなんなのですが。でも、後期のような「狂気」まではまだこの段階では感じさせませんね。

ボロディン(新)の演奏は、そのスタイリッシュで整った形が、逆にこの5番ではちょっと欠点になっているかもしれません。
この曲はどちらかというと劇的でラディカルな表現を聴きたいので、ボロディン(新)は少しおとなしすぎるかな?と思います。

一方、ボロディン(旧)はなかなかいいですね。
5番あたりになると音響云々より、ある種の劇的な表現が聴きたくなる曲ですので、そういう意味ではこの旧盤がもっともうぐいすにはピンときますね。
2楽章のヴァイオリンもあまり極端なヒ〜ンといった響きをさせてないので聴きやすいです。
3楽章も中間の乱痴気騒ぎもなかなか格好が良いです(笑)。
5番はこの演奏がお気に入りですね。

ベートーヴェンQは、これまた録音がよくないですね。これもあんまりお勧めできる音じゃないですが、演奏はなかなか熱いです。これもけっこうロマンチック路線でたまに聴くにはいい感じかもしれません。ちょっと録音で損してますねえ・・・

さて、次回は6番の予定です。

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DSCH 第5番 エマーソン弦楽四重奏団 1999年
弦楽四重奏曲第5番 変ロ長調 作品92 (1952年/初演1953年11月13日) ...続きを見る
String Quartets
2008/05/22 21:00

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コメント(4件)

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うぐいすさん、こんばんは!
今ボロディン四重奏団の新盤で確認したのですが、ホントですね、このピチカート、まさに「ジークフリートの葬送」の音型に似ています!(フツーに聞き逃していました(汗)。)
私が気になっていたのはその少し前、ボロディン新盤でいうと4:43にあたりますが、交響曲第5番最終楽章のコーダ直前がどうしてもかぶってしまうのです(笑)。
第4番〜第6番は、DSCH中期(弦楽四重奏曲に於ける中期ではなく、生涯の中期)特有のエッセンスを聞くようでもあり、ここ数日あらためてこれらの作品の魅力にはまっています。
次回の第6番も楽しみにしています!
凛虞
2007/10/05 23:51
凛虞さん、こんにちは。
まさにカッコ悪い結果になってしまいましたが(爆笑)、交響曲5番ですか!確かにそういわれるとそのとおりですねえ。ホントに一瞬で聴き逃してました(笑)!うぐいすはむしろこのあたりは直後の、低音の不気味なダンスに注意が行く場所なので、その前は経過句のように感じてました。ショスタコーヴィチの作品は、メロディやリズムの作り方という意味では結構一貫しているのと、引用と思われそうな題材が豊富なので、どこを聴いても関連あるように聴こえてしまったりします(笑)。たとえば、うぐいすは1楽章の冒頭のリズムに、交響曲10番の3楽章を感じたり、1楽章のとある部分にも交響曲5番の4楽章リズムを感じたりもします。
今後もよろしくお願いします。
うぐいす
2007/10/06 05:12
うぐいすさん、こんばんは!
うぐいすさんに遅れること7ヶ月、やっとDSCHの弦楽四重奏曲を番号順に記し、今回はこのエントリーより抜粋&ご紹介させていただきました。
ハイドン第81番でお散歩ネタが出た直後であり、あらためてハイドンとDSCHのお散歩が如何に異なるものであったかを痛感しています(笑)。
凛虞
2008/05/22 21:10
凛虞さん、こんばんは!
こちらにもコメントありがとうございます。

う〜ん、この曲のお散歩の話は記憶が薄れてましたが、聴きなおしてあらためて思い出しましたよ。しかし、ポール・エプスタインの評、こんな散歩はごめんですねえ(苦笑)。しかしそれにしても、不気味なくらいホントに感想が似ていること!
うぐいすの本文中の「まわりから何気ない顔でひどい目にあってるとか」っていうところも状況的には何とは無しに似てますね(笑)。

感覚的に聴けるとかコツとかってホント、ちょっとしたきっかけですね。わからないといくら聴いてもわからないし、一方であるときに突然すっと入ってきたりもしますね。そのときの心情と運が決めてかもしれませんね(笑)。
うぐいす
2008/05/22 21:59

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