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zoom RSS 弦楽四重奏曲第7番(ショスタコーヴィチ)<PA-043>

<<   作成日時 : 2007/10/07 19:16   >>

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今回は、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲7番です。
これ以降の曲に、ある共通の作風を思わせるような、内省的な傾向が現れ始めた曲です。

ショスタコーヴィチの四重奏は、ベートーヴェンのような初期・中期・後期という風に単純に分けられないところがあるのですが、うぐいすは1〜6番、7〜10番、11〜15番といった区切りで似た雰囲気を感じています。

1〜6番は独特の暗さもありますが、ある程度親しみやすい美しい音楽です。7〜10番は内省的ながらも力強く劇的で、主張の激しい曲が多いです。11〜15番はもう、内省的な上に、どこか達観しちゃってる世界ですね。
で、7番はそのもっとも劇的で「危ない(笑)」世界に入っていく入り口の曲です。

この曲はすでに亡くなっていた最初の奥さんに捧げられています。
ものの本では、1楽章は奥さんとの若き日の回想で、その後の2・3楽章も含めて追悼の意を込めた曲らしいのですが、なんともショスタコーヴィチらしい回想の仕方かと。

まあ、一般的には追悼のような性格の曲に対しては、聴く側はロマンチックな面だとか、感傷的だとか、そういう面を聴き取ろうと思うことが多いです。
よく、この曲が人の追悼してるような雰囲気の曲じゃないなあ、という話も聞きますが、結局それも各人(うぐいすも含めて)の思い込みなのかも、とこの曲を聴いてて思いました。
そうじゃなくて、そういう曲にはただ単に、作る人のそのときの精神状態が強く反映されるだけなのかなあと・・・つまり、ある作曲家が誰かに捧げる曲を作った場合って、特にその人の心情を映す作風が濃くなる、というだけのことかもしれません。
必ずしも感傷的だったり、美しかったりするわけじゃないと。この曲は実際、後のショスタコーヴィチの作風を非常に色濃く感じさせる曲となっています。

しかしそれにしてもこの1楽章、最初の奥さんとはずいぶん諧謔的な出会いだったんでしょうか(笑)、おどけた感じで、どこか落ち着きのない感じもあったりと、どこか戸惑いのような雰囲気もありますね。ショスタコーヴィチが自身の、女性に対する嬉し恥ずかし物語を自虐的に表現してるのでしょうか。そういう意味では彼の作風はうってつけかもしれないです(笑)。
2楽章以降は実に憂いを含んだり、表現主義的だったりするのですが、彼の妻の死に対する心の流れや整理のつけ方を素朴に時系列でつづっているのかもしれませんね。最後は静かに自分の思いを締めくくるように消えていきます。

ちなみに、最初の奥さんが亡くなった後からショスタコーヴィチはどんどん内省的になっていったと、よく言われます。
さらに突っ込んでうぐいすが思うに、内省的というよりはシニカルかつ狂気(笑)に近いものを含むようになっていったという感じかなあと思います。
内省的といわれると、6番以前もそういう雰囲気はありました。
しかし、もうちょっと純粋な音楽そのものの美しさに惹き込まれる感じでしたが、7番以降となると、以前にも言った「危ない」感じが含まれてきます。
この7番は、たった15分にも満たない短い曲ですが、ショスタコーヴィチのエッセンスがぎゅっと圧縮されていますね。これより後、もっとすごくなっていくわけですが。

ちょっと、ここまで長くなってしまいました。演奏については重複して同じ表現ばかりするのもなんなので(爆笑)、短めに記します。
この曲のお薦めは、圧倒的にボロディン(旧)です。その凝縮された緊張感や狂気はこの演奏でないとダメですね。
スタイリッシュなボロディン(新)とロマンチックなベートーヴェンQではちょっと物足らないです。

さて、次回はちょっと思うところもありまして・・・ちょっと息抜きです。
中身は我ながらからっぽだなあと思いますが、一応内緒にしておきます。
期待されるような内容はまったく、なあ〜んにもないです(笑)。

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DSCH 第7番嬰ヘ短調 ソレル四重奏団
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2007/10/07 21:25

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは。たびたびお邪魔致します!
第7番は作曲の背景を知ると、ますます謎の多い曲になってしまいますね。うぐいすさんのご説明、「内省的というよりシニカルになっていく」と仰ることに、この過渡期にあたる曲の謎がまた一つ氷解していくような思いをしております。
また、DSCH弦楽四重奏曲の区切り方は難しいですね…。個人的には第10番と第12番を切り離したくはないのですが、そうなるとかなり細分化してしまいます…(笑)。
次回の「息抜き」も仕掛けが無いと仰られるとかえって気になります(笑)。まさに、パーキングエリアでの息抜きとなるのでしょうか(笑)? (最初にうぐいすさんのブログを知った際に、「パーキングエリア」のネーミングに、「巧いなぁ」と感嘆したことを思い出しました。)
凛虞
2007/10/07 21:40
凛虞さん、こんばんは。
毎度(笑)のコメントありがとうございます。

ホントに区切りは難しいです。後期11〜15番と書きつつ、12番や14番は微妙に他とは違う感じですし、ステレオタイプ的にグルーピングというのは非常に危険ですよね。感想書くときも論理的に破綻することもありますし。そこで、話を簡単にしつつ、個別に慎重に考察したいとは思っているのですけどね。

ちなみに次回のことですが、いやあ、ホントに空っぽなんですよ。(恥ずかしくて言えないレベル)
ショスタコーヴィチが共産党当局を欺くかのようなカムフラージュは苦手な、単純な男なので(笑)。是非、次々回をご期待ください(苦笑)。
うぐいす
2007/10/08 00:46

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