Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)

アクセスカウンタ

zoom RSS ラサール四重奏団のベートーヴェン<PA-070>

<<   作成日時 : 2007/12/09 18:45   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 5

本日ディスクユニオンでCD物色していたら、懐かしい演奏を見つけました。それが件名の、ラサール四重奏団のベートーヴェン後期弦楽四重奏曲集です。
中古ではありますが、3枚組1,680円、盤面の状態も良好だったので購入してしまいました。
もうこの演奏、今では廃盤になってますね。

実はラサールのベートーヴェン、17,8年位前にLPを上野の音楽資料室(文化会館ですね)で聴いたことがあったのです。
しかし、そのときあんまり好みではなかったように感じたのですね。それで、購入までは考えずにそのまま記憶の彼方に埋もれていました。

なんで今回購入したかというのは上記の通り値段に魅かれてというのが一番なわけですが(笑)、演奏内容もうろ覚えだったので、この際もう一回聴き直してみようと思ったわけです。

聴いてみて思い出しました。うぐいすには、ラサール四重奏団の演奏はどこかドライで情緒みたいなものが今ひとつ感じられなかったのです。
どこか計算しつくしたかのような表現が、どうも精密機械が音を巧みに調整しながら音楽を演奏しているような感覚に近く思えてしまったのです。
音の抑揚などについて、人工的な表現がうますぎるという言い方もできるかも(笑)。

他の団体を例に出すと、アルバン・ベルク四重奏団のはもっと情緒的な感情の爆発というか、正に表現主義的という言い方が当てはまる演奏と思うのですが、ラサール四重奏団のはあくまでドライなのです。人間の内的な叫びを外に向けて放出しているという趣というよりはむしろ即物的で、近代的な構築物のような感じですね。コンクリートの肌触りというのでしょうか。
たとえば、この演奏を聴いて思い浮かべるのは、ベートーヴェンの住んでいたウィーンというよりは、ニューヨークのマンハッタンの情景なのです。

あと感じたのは、ダイナミクスの不自然さでしょうか。
一時期のアーノンクールほどの不自然さはないのですが、キツいアクセントが突然出てくる感じがどうにも刺激的で落ち着いて聴いていられなかったのです。

・・・と、ひとしきり悪態をついた後でなんなのですが、たまに聴くにはこういうのもいいかも(爆笑)。
刺激的でいつも聴くのには堪えられないのですが(笑)、ベートーヴェン後期の音楽の構造をドライに明確にとらえています。聴いていて、この演奏ほど構成感が明確に把握できる演奏はなかなかなさそうな気がします。
そのアプローチはもしかすると、意外にもブダペストのステレオ全集が近いかもしれません。でも、彼らの演奏は、その渋くて枯れた感傷的な音色に関心が向きがちになってしまいます。
一方、ラサールの音色自体、実は基本的には美しく豊かなのです。
なので聴くところによっては没入できる部分もありますし、構成を中心に味わうにはいい演奏だと思いました。

最近はハーゲン四重奏団とか(笑)、なかなかトンデモない演奏するトコもありますが、そのような団体とは明らかに一線を画した、名演の部類に入ると思っています。

でも昔聴いたLPだと、もっとチェロのファイザーの音が「ドスン!バタン!」という感じで響いていた気がしたのですが、気のせいでしたかねえ。
昔聴いてた印象よりも低音が意外と薄い感じがしてしまいました。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは。
ラサールSQのベートーヴェン後期、私もCDで持っています。仰るように、彼らの弟子であるアルバン・ベルクSQの表現の豊かな演奏とは全然異なり、客観的で、構成のしっかりした演奏だと思います。指揮者でいうとセルのようなイメージがあるのではないでしょか。また仰るように、チェロをカムニッツァーが務めた13番が、他の4曲より出来が良いと思います。
私もそれほどよく聴く演奏ではありませんが、時々聴いて、こういうのも良いなあと思ったりします。このラサールSQ、今では新ウィーン楽派とドビュッシー/ラヴェル以外は入手困難(メンデルスゾーンやブラームスも録音していたと思います)となっているのは残念なことです。
アルトゥール
2007/12/09 21:17
失礼しました。カムニッツァーはラサールSQのヴィオラ奏者で、チェロ奏者はカースティンでした。お詫びして訂正します。
アルトゥール
2007/12/09 21:20
アルトゥールさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ラサール四重奏団には今まであまりいい印象を持っていなかったのですが、今回あらためて聴きこんでみて、たまに聴くにはいいかなあと思いました。インテンポでガチっとしていますね。セルのようなイメージというのは確かに近いかもしれません。でも時々突き放されるような轟音の響きにはなかなか慣れません(笑)。

まあ好き好きなんでしょうけど、うぐいすはこれも他人にイチ押しできる演奏ではない気がします(苦笑)。特に後期の初心者がこれを聴くと、二度と後期の四重奏聴かなくなってしまう人が出てしまうかも(笑)。
うぐいす
2007/12/09 22:30
うぐいすさん、こんばんは!
ラサールによるベートーヴェン後期、廃盤となって久しいようで、私も苦労して探しました。(ただし、中古であったので、うぐいすさんのご購入金額と同じくらいです(笑)。)
私は、ダイナミクスの不自然さはあまり感じませんでしたが、他の感想はうぐいすさんとほぼ同じです。「こんな後期もいい!」と思ったものの、入手以来聞いていないという事実もあります(爆)。
私もアルトゥールさんと同じく、第13番が最も印象に残っています。(私の場合、第13番はほとんどの演奏に満足してしまう問題もありますが(笑)。)
凛虞
2007/12/09 23:07
凛虞さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ダイナミクスの不自然さという言い方はやっぱり不正確でしょうかねえ。強奏する部分とか、低音から高音まで同じバランスで「ドーン!」とくるのが心理的にとても音の圧力を感じてしまったので、「そこまでみんなで気張らんでも(笑)」と思ってしまったのです。内声とチェロがこんなに硬質で「ど〜ん」とくる演奏はあんまりないので・・・四声同じバランスで聴こえてくるというのも、ブダペストに通ずるものがありますね。

ちなみに、本文であれだけ悪態ついていたくせに購入してから結構繰り返し聴いてますね(笑)。今だけとは思いますが、なんとなくクセになってしまいましたよ。13番もいいのですが、12番・14番もなかなか・・・聴き方を構成中心にと割り切れば、なかなかいい感じに聴けてしまいます。人間の感覚なんてまあ、こんなもんですかね(笑)。
うぐいす
2007/12/10 20:49

コメントする help

ニックネーム
本 文
ラサール四重奏団のベートーヴェン<PA-070> Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる