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zoom RSS ブレンデルのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番<PA-086>

<<   作成日時 : 2008/01/14 20:55   >>

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先週、ブレンデルが今年いっぱいをもって引退、とのお話をお聞きしましたので、ネット内をためしに探索してみました。
すると、ロイターのホームページに記事がありました。
今年の12/18のウィーンでの公演をもって引退とのことですね。
そのロイターのページに写真が載っていてその外見を拝見したのですが、しばらく見ないうちにずいぶんとお年を召されたなあ、という感があります。

うぐいすはブレンデルに関しても実はあんまりいい聴き手ではなかったような気がします。派手さはなく重厚でもないのですが、その知的で端正な音楽作りは非常に清潔感というか、品の良さがありました。
その特性ゆえに、うぐいすの場合、彼の名演と言われる演奏は声を大にして推すというよりは、この曲はこんな分析的で品の良い演奏もあるのだという、様々な表現の中のひとつ(One of Them)といった視点で聴いていることが多かったのです。

彼のレパートリーもほとんどがドイツ・オーストリア系のものなのですね。その中でうぐいすが感心した演奏というのは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタやピアノ協奏曲で、しかも「皇帝」のような華々しい面がある曲よりも、協奏曲3番や、4番の2楽章のような、少し内向的な面がある曲に威力を発揮していると思います。
もっとも、彼の演奏の本質は抒情的なシューベルトのような曲にこそ本領を発揮するものなのでしょうが、うぐいすはあいにくシューベルトそのものが苦手なので、そちらに関してはあんまり聴いてなくて論じることができないのです(苦笑)。

ブレンデルのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集はいくつかあるのですが、今回取り上げるピアノ協奏曲4番はレヴァイン/シカゴ響と組んだライブ録音です。
(いくつかのライブ録音をつぎはぎしたとの話を聞きますね)
久しぶりに聴いたらあらためてその表現にひきこまれました。
見栄を見るような表現は一切なし。ただとにかくリリカルというか、非常に瑞々しく繊細な表現ですね。ただライブということもあって、感興にのっている感じもあります(ときどきブレンデルの声が聞こえてますね)。

なんというか、いわゆる情熱的な方向の精神性だとか重厚さとかいうのとはちょっと距離を置いて、ひたすら内面に内面にという、透明感のある、孤高な心象風景を描き出しているような演奏です。
2楽章はその最たるもので、なんと静謐で孤高の世界を築いていることかと感心してしまいます。ここまでくるともはやベートーヴェンではなく、まさしくシューベルトの世界かなあと(笑)。

1楽章や3楽章にしても、とにかく静謐で清潔感漂う、磨きぬかれた演奏なのです。泥臭さは感じません。
意思の力みたいな力強い魂のかたまりのような演奏が好きな人にはあまり合わないでしょう。うぐいすもどちらかというと、普段はそういう演奏にひかれてしまうわけですが、それでも今回久しぶりに聴いてみたら、結構感動しましたねえ。

ちなみにブレンデルの演奏についてですが、一般的には正統的で中庸な表現という感想もあるようです。
一方、ブレンデルの演奏は非常に内省的にして抒情的で、それを堅実で端正にうまくまとめあげている表現ではありますが、それは正統的で中庸というのとは違うかもしれないなあ、ともうぐいすは思います。
特に情熱的な意志の力や重厚さを求められるベートーヴェンの演奏に対しては、彼の演奏はむしろ個性的かもしれませんね。
Beethoven: The Five Piano Concertos
5 Piano Concertos

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コメント(6件)

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うぐいす様、こんばんは。

貴BLOGを私のBLOGのリンク集にくわえさせていただいてもよろしいでしょうか。今後ともよろしくお願い申し上げます。
kitaken
2008/01/15 01:02
うぐいすさま こんにちは

ブレンデルさん、引退されるんですね
今年の12月まで演奏されるとのことですね
まだ77歳とか、もう少し現役でいられるお歳だと思うんですが〜。ただ、ラジオで去年聴いたベトベン、ミスタッチがものすごく多かったです(昔から多い方ではありますが)、ちょっと、どうかな?って思いました。
このCD、大昔に買って、それ以来聴いていませんでした。シカゴの伴奏が恐ろしく上手かったということが印象に残っているんですが〜。
久しぶりでこのCD(探したらありました、爆〜)を聴いてみようかと思っています。

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
2008/01/15 11:11
うぐいすさん、こんばんは。
ブレンデルがレヴァイン/シカゴ響と共演したベートーヴェン、仰るとおり重厚型のベートーヴェンではありませんが、正確なテクニックと瑞々しい演奏で私は昔から大好きでいます。5曲いずれもブレンデルかグルダ/シュタインで聴くことが多いです。ブレンデルの「皇帝」も、「皇帝」というより「皇太子」のような演奏ですが、私は結構好きでいます。
アルトゥール
2008/01/15 18:21
kitakenさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
リンクの件、大歓迎です。というか、うぐいすもkitakenさんのブログをリンクさせていただくタイミングを計っていたのですよ(笑)。うぐいすもリンクさせていただきますね。このような一貫性のない拙ブログですが、今後ともよろしくお願いいたします。
うぐいす
2008/01/15 20:23
rudolf2006さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
最近のブレンデルの演奏には接してなかったのですが、技巧に衰えが出てきているのですか。やはりそろそろ潮時だったのでしょうかねえ。
レヴァイン/シカゴの演奏も、パワーを前面に出すことなく、ブレンデルの演奏が乗り移ったかのような精妙・繊細で抒情的な表現になっていますね。こういう演奏をやらせてもシカゴはうまいですね。
うぐいす
2008/01/15 20:33
アルトゥールさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
ブレンデルとグルダですか。内容は違いますが、どちらも音楽的なセンスで聴かせる感じのタイプですね。グルダ/シュタインの「皇帝」も、E.フィッシャー/フルトヴェングラーやバックハウス/S=イッセルシュテットの演奏などと共によく聴きました。ブレンデルもそうかもしれませんが、グルダのもまさしく「皇太子」ですね(笑)。
うぐいす
2008/01/15 20:48

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