Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)

アクセスカウンタ

zoom RSS 丁々発止!百万ドルトリオの「大公」<PA-119>

<<   作成日時 : 2008/04/11 23:01   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 5

今回はベートーヴェンのピアノ・トリオ「大公」です。
演奏はかの有名な最初のメンバーの百万ドルトリオです。
(ルービンシュタイン/ハイフェッツ/フォイアマン)

実はうぐいすが「大公」でもっとも好きな演奏はスーク・トリオなのですが、久しぶりに丁々発止とやってる演奏を聴いてみたくなりました。
カザルス・トリオでもよかったのですが、とにかく三者三様のぶつかり合いが激しいものを聴きたかったのです。
今、酔っ払っているというのも関係あると思います(爆笑)。

この3人のトリオですが、かなり喧々囂々、侃々諤々だったようで・・・
そのセッションの様子がCDのライナーノーツやネット上でもいろいろ書かれているものがありまして。気の弱いうぐいすには数々の逸話を読んでいるだけで、ガクガクブルブルものでした(笑)。
とくにルービンシュタインとハイフェッツのぶつかりあいがすごかったようですね。

ハイフェッツはルービンシュタインのピアノがロマンティックなところで音を引き摺りすぎると文句を言う一方で、ルービンシュタインはハイフェッツの音が攻撃的過ぎて前へ前へ出すぎると思ったとか。
極めつけはプリムローズの回想で、リハーサルで彼がルービンシュタインの譜めくりをしていたらしいのですが、ルービンシュタインが茶目っ気を効かした演奏してウィンク送ったとき、ハイフェッツが演奏突然やめてその場が「シ〜ン」と・・・ハイフェッツは最初ふざけるなという目をしながら黙っていましたが、もう一回やろうと言って演奏やり直した、という逸話があります。
まじめなハイフェッツと、呑気で開けっ広げなルービンシュタインの対照的な性格を垣間見るエピソードです。

ホントに凄絶だったのですね。
まったくもって、こんな状態でよく録音が完成できたもんですなあ。
録音スタッフの苦労がしのばれます(笑)。

ルービンシュタインとハイフェッツは衝突多かったようですが、フォイアマンはどちらとも仲が良かったようですね。ルービンシュタインは自伝でフォイアマンのことを褒めてますし、ハイフェッツはフォイアマンがなくなったとき、室内楽録音への意欲を失うほどの衝撃を受けたようです。

でも不思議なことに・・・後にチェロにピアティゴルスキーを入れて新生百万ドルトリオとしていくつか録音することになります。
よくまあ、また一緒にやろうと思ったもんです。
しかし、その後もやはりもめ続けたようで・・・結局、1950年以降はルービンシュタインとハイフェッツは二度と室内楽を一緒にすることはなかったようです。

ルービンシュタインは名高い百万ドルトリオの演奏よりもむしろ、その後のいろいろな演奏家との室内楽の方が、円満かつ室内楽の醍醐味を感じさせるものが多いですね。
特に、シェリング/フルニエと組んだ一連のトリオが素晴らしいです。
確かになあ・・・この二人とも、我が強くなさそうだもんなあ(笑)。
ルービンシュタインも円くなってたかもしれないし。

でまあ、実際の「大公」の演奏です。実はこの演奏、全然ギスギスした感じはないわけで(笑)。むしろ、三者三様、天衣無縫で豪快、勢いのよい元気ハツラツな演奏に聴こえます。
まさに名人芸の競演です。この演奏、名人同士だからこそ、やりたいことやってたらいつの間にかうまくあっていたと言う感じのところも多いのです。誰か一人でもヘボい人がいたらたぶん崩壊してますね。
寄らば斬るぞ、的な雰囲気があります。

まあ、逸話を知っていれば、ほのかに対立のようなものを嗅ぎ取ることもできますが、それが故に緊迫感というか、名人同士の競演という緊張感も感じられるようになってますし、むしろ演奏の肥やしになっているような気もします(笑)。

まあ、調和と言うか、音色が溶け合ったアンサンブルの妙といった感じの演奏ではないのですが、三人が自分の主張を存分に出しながらも、決して曲の本質を見失っていない、素晴らしい名演です。

実はこのCD、シューベルトのピアノ・トリオ1番もカップリングしているのですが、これはまたの機会に(これもすごい演奏です)。
ベートーヴェン:大公トリオ
ベートーヴェン:大公トリオ / シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは。

うぐいすさんの言われている↑「新生百万ドルトリオ」が一般に百万ドルトリオと言われているようです。村上春樹さんの小説にも出てきます。私はすっとフォイアマンとのトリオだけが百万ドルトリオと思っていました。決してピアティゴルスキーを貶めているわけではないのですが…。贔屓の引き倒しになりますが、ルービンシュタインが60万ドル、ハイヘッツが30万ドル、チェロが10万ドルというところで…結局貶めてますね(笑)。このノリで行けばカザルストリオではコルトーが50万、ティボーが30万、カザルスが20万です。

大公について…
私の好きな順は、カザルス、百万ドル、スーク、オイストラフになります。それ以以外はダメ。初めて聴いたときの出だしのコルトーの瀟洒な音が忘れられません。百万ドルはうぐいすさんの言われるように丁々発止の番外編があってようで、それでもこれだけの演奏を残すのだからすごいですね。第2楽章が出色に思います。名人同士(もちろんフォイアマンを含めて)の呼吸を感じます。

今回は以下お願い↓に続きます。

ezorisu
2008/04/12 00:31
現在ラフマニノフのピアノ協奏曲2番、3番で良い演奏を探しているのですが、もしご存知であればご教示いただければと思います。今まで聴いたのはリヒテル(カラヤン)とアシュケナージ(ハイティンク)で、後者の演奏が心に残っています。豪華さよりもしんみり感じる演奏が理想です。
ezorisu
2008/04/12 00:36
ezorisuさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

あれ?「百万ドルトリオ」の名称はフォイアマンの頃からそう呼ばれてたと思うのですが・・・ちなみに本文中でピアティゴルスキーの方を「新生」とつけたのはうぐいすが勝手にわかりやすくなるかと思ってつけただけでして(笑)。一応、うぐいすもピアティゴルスキーの加わったものも「百万ドルトリオ」という認識です(汗)。

ラフマニノフは、ご要望のものに沿うかどうかわかりませんが、2番はルービンシュタイン/オーマンディ・フィラデルフィア管あたりのものなどどうでしょうか?ピアノは雄弁ながらも節度のある弾き方で、バックも華やかで良いです。3番はよく聴いたのはラフマニノフの自作自演やホロヴィッツ/オーマンディのものだったりするので、しんみり感じる、と言う意味ではあんまり参考になりませんね(笑)。
うぐいす
2008/04/12 00:59
うぐいすさま こんばんは

普通の人が寝ている時間に起きて、ハイドンのシンフォニーを聴いています、爆〜 どうも、パパ・ハイドンの日以来、ハイドンばかりになっています、疲れないんですよね、セルのハイドン、やはり良いですね〜、疲れないですよ、爆〜

「100万ドルトリオ」ルビンシュタイン、ハイフェッツ、フォイアマンの3人ではなかったですか、初めて言われたのは??
でも、私は聴いたことがないんですよ
カザルスのチェロが苦手です、爆〜
ちょっと音程が悪いというか、爆〜
指揮の方が良いですね、ちょっとやはり一時代前の演奏に思えてしまいます。ピアノ、ヴァイオリンのお二人は、今でも現役だと思うんですが〜。
フォイアマンのチェロは上手いですね。
ハイフェッツとの、ブラームスのドッペルコンチェルト、素晴らしいものですよね〜

ラフ3は、私もホロヴィッツで決まりですね
余計なことも書いてしまいました〜ポリポリ〜

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
URL
2008/04/12 01:50
rudolf2006さん、おはようございます。
コメントありがとうございます。

音程については、20世紀初頭の演奏家って結構悪いですよね(笑)。このあたりの時代は、音程を気にしてしまうと聴ける演奏家は限定されてしまうかも。技術的な面に関してはおおらかな時代だったのでしょうね。そういう観点では、カザルスだけじゃなくって、ティボーやコルトーもわりとラフだったような(笑)。まあ、うぐいすは、それを補って余りある音色やフレーズのセンス、気合に魅力を感じています。

その点、百万ドルトリオは技術的には申し分ないです。三人の激突する様を楽しむ(笑)名演です。
うぐいす
2008/04/12 09:05

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
丁々発止!百万ドルトリオの「大公」<PA-119> Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる