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zoom RSS 悠然とした足取り:クナのベートーヴェン「エロイカ」('53)<PA-165>

<<   作成日時 : 2008/07/30 21:02   >>

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今日はブログを書く余裕ができました!
今回は久しぶりに交響曲で、ベートーヴェンの「エロイカ」です。
アルトゥールさんのところでエロイカの話がちょっとだけ出ていたので、なんとなく久しぶりに聴きたくなりました。
今回聴いた演奏はクナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル('53)ですが、今回のエントリーはクナの演奏を基点にしながらも、いろいろ思うことを書いてみようかとも思います。

ベートーヴェンのエロイカと言えば、うぐいすはやはりフルトヴェングラーの演奏が耳にこびりついているのです。
一般的には1944年盤(俗に言うウラニア盤)とEMIスタジオ録音の1952年盤が有名ですね。(両方ともウィーン・フィル)
ちなみにうぐいすは1950年盤(ベルリン・フィル)が重厚で大好きなのです。
学生時代によく聴きました。

その後、いろいろな演奏とも出会いましたが、中でも十数年前にE.クライバー/アムステルダム・コンセルトヘボウの演奏に出会ったときは目から鱗がはがれたような気持ちになりましたねえ。
たとえばトスカニーニの演奏、リズムがキビキビしたザッハリヒな演奏という意味では同じような傾向でも、息苦しくて硬直化して聴こえたのに対して、E.クライバーのは非常に柔軟!なんと斬新でフレキシブルな演奏なことか!今まさに音楽が生まれ出てきたかのような演奏です。まさしくC.クライバーの親父さんだけありますね。
その後即座にウィーン・フィルを振った演奏も入手しました。

それを機会に、さらにいろいろエロイカを購入したのですが、今のうぐいすのベスト御三家はフルトヴェングラーの'50年盤とE.クライバーの'50年盤、そして、今回ご紹介するクナッパーツブッシュの'53年盤なのです。
ああっ、あらためて書いてみると、なんて懐古趣味的なエントリー(苦笑)・・・
(ちなみに、DVDまで話を広げると、これにカラヤンのジュビリー・コンサートの映像が加わります。)

でまあ今回エントリーのクナのエロイカですが、この演奏は7,8年くらい前にネットで評判を聞き入手したものです。
クナはそれまでワーグナーやブルックナーはいろいろと聴いてましたが、クナのベートーヴェンはこのときが初めてで、聴く前に何とは無しにどんな演奏かワクワクしながら想像していたのです(笑)。実際に聴いてみると確かに、おおむね想像していたとおりのスケールの大きな方向性でしたが、それにしても実際に聴いてみるとやっぱりすごい!

1楽章の冒頭の和音からして、ゆっくりしたテンポで音の塊がドン!・・・ドン!・・・と(笑)。
その後、曲が悠然と進んで行くその重厚さがたまりませんね!
そのくせいろいろとフレーズの抑揚もなかなかフレキシブルな、即興的な感じにも聴こえる考え抜かれたところもあります。ただ遅いだけではないのです。

2楽章はそんなに遅めのテンポではありませんが、実に自然体ですね。そのくせ音楽の表情はその局面局面においてうねるような動きを示して、非常にドラマチックです。

3楽章も悠然と進んでいくのですが、トリオに入る前の長いパウゼ!その後にホルンの叫びが入る、この巨大さ(笑)。
4楽章も終始、どっしりとした足取りで重低音を鳴らしきって悠然と進んでいくスタイルは同じです。そのくせリズムは生き生きとしているので聴いていてすごく心地が良いというか、安心して聴けます。
最後のコーダも堂々の終わり方ですね。

まあ、このクナの演奏、スケールの大きさならやはり一番ですね。
フルトヴェングラーの1952年盤がよくスケールの大きい演奏という評価を聴きますが、うぐいすは絶対クナの方をとりますねえ。
フルトヴェングラーの1952年盤はあまりピンとこないのです。

フルトヴェングラーは1944年盤や1950年盤のような、重厚な音色とそれに自然なテンポの揺れを伴うロマン的な表情の演奏でないとダメではないかなあ、
と思うのです。

あとは、フレキシブルで斬新なE.クライバーがあればうぐいすはそれで満足してしまいます。
ベートーヴェンの交響曲はやはり昔の演奏からなかなか離れられないのですよ。

最近知った演奏で面白かったのは、フリッツ・ブッシュ/ウィーン・トーンキュンストラ管('50)の演奏です。これまた古い・・・
しかし、これは燃えたぎるような一気呵成の快速スピードでザッハリッヒな雰囲気を持ちながらも情熱的な演奏なのです。
聴き終わった後は疲れきってしまいますので、あんまり頻繁に聴こうとは思わないですけどね(苦笑)。

p.s.
今日ネットでホルスト・シュタインが亡くなったというニュースを見ました。あぁ、またうぐいすの世代にはお馴染みの指揮者が逝ってしまわれましたねえ・・・N響を振っている姿が脳裏に焼きついています。派手ではありませんが、堅実で重厚な音楽をつくる人でした。ワーグナーや、グルダとのベートーヴェンのピアノ協奏曲が印象に残っています。合掌。



伝統的なドイツの指揮者たち 1 ハンス・クナッパーツブッシュ
ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
2007-05-23
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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは、「エロイカ」といえばやはりフルヴェンでしたが(やはり「ウラニア」が一番かな)、そんな私に「パラダイムの転換」をもたらしてくれたのはホグウッドの時代楽器のCDでした。最初に聞いたのはもう20年前になってしまいましがが、こんな新鮮な演奏もあるのか、と驚きました。

その後、時代楽器ではもっと斬新な演奏がいくつも出ましたし、現代楽器の演奏もピリオド奏法を取り入れるようになりました。ホグウッドのCDは(当時もそうでしたが)省みられなくなっていますが、私にとっては今も思い出のつまった格別な演奏です。クナと無関係で失礼しました。
子守男
2008/07/31 01:56
子守男さん、初めまして!
コメントありがとうございます。

ホグウッドですか、うぐいすは聴いたことがないのです。古楽器の「エロイカ」といえば、うぐいすの知っている演奏はブリュッヘン/18世紀オーケストラですね。うぐいすは意外とこの演奏も好きなのですが、あっさりしすぎてあまり頻繁に聴くことがなくなってますね〜。実際に聴いてみるとその斬新な表現が意外にもE.クライバーの演奏にも通じているのがおもしろいのです。
うぐいす
2008/07/31 20:57
うぐいすさん、こんばんは。

今回の曲は…現在、手許にはワインガルトナーしかありません。ウィーンフィル150周年記念盤です。1936年ですからうぐいすさんのいろいろなご掲示盤よりもなお古い!(笑)カップリングの8番の評価が高いのですが、3番もなかなかの演奏です。もちろん英雄の覇気は望めませんが、瀟洒な音楽だと思います。

E・クライバーの両盤も持っていました。記憶にあるのはカルロスそっくり!(逆ですね)のリズム感とテンポが印象的でした。
フルトヴェングラーのウラニアは期待して買った某氏のリマスタリング盤がイマイチでした。私のベストは52年盤です。

同曲についてはセルの演奏がいちばん聴きやすかったです。例によってもったいぶったところが一切ないスッキリとキレのあるの日本酒という感じでした。あと笑えたのはノリントンですね。確信犯もここまでやってもらえると拍手です。
ezorisu
2008/07/31 22:33
ezorisuさん、こんばんは!
コメントありがとうございます。

E.クライバーが息子そっくり!というのはそのとおりですね!もしカルロスが英雄を振ったらこんな風になるかも!と思ってしまいます。
ただ、親父さんは息子と違って、ドイツ的な重厚さが必要と思われる局面では決してテンポをあおることをせずにじっくりと腰を落ち着けた演奏をしたりもしますね。ベト7の4楽章が意外にもあわてず急がず、重厚に仕上げているのですよ。

セルのエロイカは、チェコ・フィルを振ったライブ盤を聴いたことがあるのですが、なかなかキビキビとした演奏で心地が良かった記憶があります。クリーヴランドOを振ったものを入手しようと思ってそのままになってますねえ・・・
うぐいす
2008/07/31 22:52

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