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zoom RSS ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」<PA-197>

<<   作成日時 : 2008/12/26 19:34   >>

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最近、ブログのお仲間の方たちが頓にワーグナーをとりあげられてます。やはり12月ですしねえ〜。
NHKのバイロイト音楽祭放送の関係で、うぐいすも12月は第9と共にワーグナー、というイメージがあります。
(ちなみに4月はパルジファルかなあ。)
ということで、お仲間につられて(爆)今回は久しぶりにワーグナーです。

とはいうものの、過去にはあらかた、うぐいすの持っている曲(「指環」「トリスタン」「マイスタージンガー」「パルジファル」)はとりあげちゃってたりするわけですなあ〜(苦笑)。
でも実はまだ取り上げてなかった曲がありました。最近はあんまり聴いてなかったのですが。
それが今回のエントリー、「さまよえるオランダ人」です。

このオペラ、ワーグナーの中では短い部類に入りますね。2時間強くらいで終わりますし。
作曲された当時の舞台技術が未熟だったため、便宜的に3幕構成になってますが、今はほとんど1幕形式で上演されるようです。

構成という意味では後の作品にくらべるとやや軽めかもしれませんね。
かわりに曲に推進力と華やかさがあります。
もちろん、後のワーグナーを彷彿とさせる重厚さはありますが、やっぱり「指環」や「トリスタン」と比べれば、華やかで派手目のつくりになってるなあと思いますね。
最後が少し軽いかな〜。もうちっと重厚な感じでしめてくれれば余韻が残るのですけど。
あっ、ちなみに「オランダ人」は救いがあるのとないのとで2つの版があるそうですね。うぐいすの知ってる方は救いのある方(第2稿)だけです。

このオペラ、管弦楽が派手で聴き映えがしますね〜。序曲からド派手な音楽ですし。
しかも、この序曲に出てくる、印象的な数々の動機が全編に出てきますので、聴きあきませんねえ。
また、オランダ人やダーラント、ゼンダの独唱も良いですが、なんと言ってもこのオペラの魅力は、合唱が多くてしかもそれが素晴らしいこともあるんじゃないかな〜、と思っています。
ちなみに合唱といえば、「指環」は「神々の黄昏」の一部ですし、「トリスタン」も1幕の最後くらいでしょうか。うぐいすはワーグナーのオペラでよく聴くのはこの2つなので、合唱の部分が限られたトコという印象が強いんですよ。
まあでも実際は「マイスタージンガー」は3幕あたりに結構合唱がありますかね。
「ローエングリン」や「タンホイザー」もそれなりにあるか・・・

あと、このオペラは「歌劇」と言われますけど、ワーグナーの作品って、実際「楽劇」との違いってあんまり鮮明ではないような気がしますが、どうなんですかね〜。
「オランダ人」もすでに無限旋律を採用してますし、数々の動機をライトモチーフ的に使ってますしね。
台本や劇との融合も考えられてると思うんですが・・・
「オランダ人」は歌劇なんだ!と明確に説明できる方、無学なうぐいすにご教示をどうかお願いします。
いや、ホントによくわかんないんですよ。ワーグナーの作品の「歌劇」と「楽劇」の境目の基準が。なんで「タンホイザー」とか「オランダ人」が歌劇なのか。
ワーグナー自身がそう言ってるから、っていうこともあるのですが。まあ、それをいっちゃあおしまいですけど(苦笑)。

うぐいすの持っている演奏は、かの有名なベームのバイロイト盤('71)です。
いやあ、この演奏はやっぱり凄いですね。
バイロイトの舞台の臨場感にもあふれていて非常に活気のある録音でいいですね!
そもそもオーケストラの響きが違う!
この年のバイロイトのオーケストラはトンデモなくパワフルで重厚です。
しかも木管の音色の豊かなこと!まるでベルリン・フィルのコッホ(Ob)やツェラー(Fl)を思い起こさせるような音色です。(→たぶんここにあげた方はメンバーには入ってないでしょうが。)
それに加えて金管の圧倒的な力感・迫力!

指揮も、オケをグイグイと引っ張っていく推進力がすさまじい!!
やはりベームのライブでの指揮はすごいですね!
スタジオ録音のみでベームを判断されてる方は絶対、一連のバイロイト実況盤(この「オランダ人」や「トリスタン」、はたまた「指環」)を聴くべきだと思います。

その一方で、以前ベームの「トリスタン」の感想を書いたときにも触れましたが、これはいわゆる伝統的なワーグナー演奏なのかと言われると、たぶん違うんでしょうねえ。
手堅く質実剛健な感じでグイグイ進めるタイプで、どちらかというと「ベートーヴェン」的な演奏ですね。
もっとも、70年代初頭くらいまでのベームのライブって、ワーグナーに限らずシューベルトやブラームスなど、どの曲もそんな感じなんですが。

ワーグナー特有の粘りとかロマン性よりも、力強くて意志の力が強い演奏です。
まあでも、うぐいすはそこがこの演奏の良さだと思っています。
あまり深く考えずに、猪突猛進していく様に身を委ねることによってある種のカタルシスを得ることができる演奏と思うのです。

歌手はオランダ人のトマス・スチュワート、ダーラントのカール・リッダーブッシュがいいですね。どちらもカッコいいです。
両者とも、とても、呪いを解きたい下心マンマンで娘をくれとねだったり、財宝に目がくらんで娘をやると言った男とは思えないくらいカッコいいのですよ(爆)。

ゼンタのジョーンズも、たとえばブーレーズの指環で聴かれたような、不安定な感じがあんまりなくっていいです。
それになにより、力強い合唱が素晴らしい。
オランダ人船の乗組員の合唱、不気味さは後退してるかもしれませんが、逆にその力強さに圧倒され、背筋に電気が走ってしまいます!

久しぶりに聴いて圧倒されました。




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コメント(10件)

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うぐいすさん、こんばんは!
「ナイス」のボタンを押してみました(笑)。
ご紹介のオランダ人はホントにオーケストラと合唱に圧倒されますね。(個々の歌手の出来について最小限に書き留めていらっしゃることに、「やはり」とは思ってしまいますが…(爆)。)
ダーラント側の合唱と、オランダ人側の合唱がかぶる場面、どうしても普通の合唱団の場合、人数の問題から(かつサウンドの問題から)いかにも「半々に分けている」ですとか、「同じ団員が歌っている」と思えてしまいますが、このベーム盤、おそらくここだけ合唱を2倍にしていると思えます。そうでなければ、あらためて「恐るべき、ヴィルヘルム・ピッツ!」です。
この曲で一つ録音を挙げろと言われれば、独唱陣が優れたカイルベルト盤、クレンペラー盤に未練を残しつつも、このベーム盤をとるでしょう。しかし、今回の私の特集でこの曲を聞くとすれば、別の録音となります…(笑)。
Niklaus Vogel
URL
2008/12/26 21:00
Niklaus Vogelさん、こんばんは!
コメントありがとうございます!

>>(個々の歌手の出来について最小限に書き留めていらっしゃることに、「やはり」とは思ってしまいますが…(爆)。)

コワイですね〜、何気に深層心理を読まれてしまった気がしますが(苦笑)。でも、この演奏、ホントにオケと合唱が凄いですね。合唱の人数の話はどうでしょうかねえ。でも確かにここは特にパワフルですね。なんらかの形で編成をいじってる気はしてしまいます。

実はカイルベルトのオランダ人、聴いてないんですよ!ずっと気になってるんですが。なんていったって、ヴァルナイのゼンタですからね〜!今回久しぶりに聴いたのも何かの縁ですし、入手してみようかな〜・・・

それにも増して、今回のNiklaus Vogelさんの聴く録音というのも気になりますねえ。ブログエントリーお待ちしてます。←もうエントリー決めつけてるし(爆)
うぐいす
2008/12/26 21:37
うぐいすさん、カイルベルト&バイロイトのオランダ人には1955年と1956年2種の録音がありますが、題名役が異なり、ともに素晴らしいので、どちらも聞き応え充分と思います。ちなみに、1955年の第1(7月)チクルスの指揮者はクナッパーツブッシュであり、エリック役をヴィントガッセンが歌っていることが注目されるでしょうか。
ヴァルナイの「バラード」だけに関していえば、1956年盤がもっとも感銘的であった記憶があります。

さて、「今回は『オランダ人』は割愛してもいいや。採り上げるとしたら一番最後」と思っていました(汗)。順番を変えようかな…(爆)。
Niklaus Vogel
URL
2008/12/26 22:22
Niklaus Vogelさん、再びコメントありがとうございます!
いやあ、無理やりエントリーをねだってしまいまして申し訳ないです(苦笑)。時間があれば、でよいのですよ!この年末にようやく手に入れられた貴重な時間ですので、有意義にご活用くださいませ(笑)。うぐいすもうまいコメントができないかもしれませんし(←って、コラッ!)。

カイルベルトには1956年盤があったのですねえ。テスタメントのステレオ盤しか認識がありませんでした(苦笑)。クナッパーツブッシュ盤はかの有名な某HPでのご紹介でその存在は知ってましたが、クナの「オランダ人」は重厚すぎるのでは?と聴きもしないのに敬遠してました(爆)。エリックがヴィントガッセンっていうのも面白そうですねえ。
うぐいす
2008/12/26 23:12
こんにちは。

私はべームのバイロイトライヴはいずれも好きですよ。ベームの演奏は重く沈滞する度合いは低いかもしれませんが、私は決して伝統的で無いとは思わないのですが。なんといってもオペラの舞台を知り尽くしていますし、案外生で鑑賞して長時間一番飽きさせないのはベームではないかという気もします。
オランダ人はベームとカイルベルトとが双璧ですね。但しカイルベルトはテスタメントの優秀なステレオ盤で聴きたいと思います。他にFコンヴィチュニー/SKBなんてのも有りました。演奏もなかなかですが、舵取りがなんとFヴンダーリヒなのですよ。
ハルくん
URL
2008/12/27 01:04
うぐいすさま お早うございます

ベームの「オランダ人」は、私が初めて買ったヴァーグナーの全曲盤のLPでした。それで、思い出いっぱいの演奏です。大きなベームの指揮姿の写真を貰って帰ったのを覚えています。

「オランダ人」は、ナンバー形式で書かれていますよね、そういうものはオペラと呼んでいて、そういうものを撤廃したのを楽劇と言っているのではないでしょうか? うる覚えですが〜。

ベームの演奏、序曲から燃えまくっていますよね。こういうベームの演奏、意外に少ないですよね。やはりライヴの方が良かったのかもしれませんね〜。キャストも今考えても理想のキャストかもしれませんね〜。

ミ(`w´彡)

rudolf2006
URL
2008/12/27 05:53
ハルくんさん、おはようございます!
コメントをいつもありがとうございます。

この「オランダ人」共々、ベームの一連のバイロイトライヴは熱気がすごいですね!「指環」など、その長さを感じさせずに一気呵成に聴いてしまいます。中でも「ワルキューレ」、キングのジークムントやアダムのヴォータンには惚れ惚れとしてしまいます。「トリスタン」ももうちょっと情念的な演奏がいいかなあとも思いつつ、やはりこの推進力と覇気には圧倒されます。

伝統的云々っていうのは、ベームの演奏にはワーグナー特有のロマン的な「毒」とか「麻薬」みたいな雰囲気はあまり感じず、質実剛健で、ある意味健康的な力強さを感じてしまうからなのです。そういう意味ではワーグナー演奏としては異色かもしれないと思うのですが、それがこの演奏の良さなのだと思っているのですよ。

やはりカイルベルトも良いのですね〜。これも入手決定ですね(笑)。しかし、コンヴィチュニーの「オランダ人」に端役とはいえF.ヴンダーリヒが出ているとは!ベームの「魔笛」のイメージが強いので意外ですねえ。
うぐいす
2008/12/27 11:10
rudolf2006さん、おはようございます!
コメントをいつもありがとうございます。

そうですか!「オランダ人」はナンバー形式で書かれているのですね!うぐいすはオペラを聴くときも、どちらかというと音楽の流れを聴くことにかまけていて、あんまり中身の勉強してないんですよ。ちゃんとした解説とか訳とかも読んでないし(爆)。勉強になりました!ありがとうございます。

この「オランダ人」はrudolf2006さんの思い出の演奏なのですねえ。ベームのライヴを聴くと、スタジオ録音からは想像の出来ない、燃焼度の高い演奏が多いです。やはりライヴの人だったんだと思います。キャストも当時としては最高の方々を集めているんではないでしょうか。
うぐいす
2008/12/27 11:12
こんにちは。

ベームの「トリスタン」も良いのですよね〜。
この曲に関してはクナ/バイエルン盤よりもずっと好きです。クナがDECCAの抜粋盤の調子で全曲を残してくれていれば話は変わるのですが。
長大な楽曲のどこか一部分だけ聞き比べるとベームよりも他の指揮者の方が良く感じることは有りますが、いざ全曲を続けて聴いてみるとベームの方が最後まで集中して聞いてしまう気がします。ただしクナの指輪とかだとまた話が別ですけどねー(^^)
ハルくん
URL
2008/12/27 14:56
ハルくんさん、こんばんは!
再度のコメントありがとうございます。

ベームのワーグナーの良さは勢いにムラがなくって、一気呵成に聴けてしまうところかと思います。
クナの演奏は全曲を聴くとき、その時の気分によっては若干弛緩して聴こえる時もあるかなあ。ライヴではムラが感じられるかも。でも、その芸風に同化できればスケールの大きな音楽にゆったりと浸れますので、聴くときの気分かな?とも思いますね。聴きやすさではベームが上ですが、ずっしりとした聴後感はクナの方が凄いかもしれません。
うぐいす
2008/12/27 18:53

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