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zoom RSS ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第11番:シリーズテーマ(1)<PA-210>

<<   作成日時 : 2009/02/06 21:35   >>

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今回はまたシリーズテーマ(1)です。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第11番変ロ長調作品22です。

この作品は1800年に作曲されてます。交響曲では第1番が作曲された年です。そう考えると、このソナタ11番はかなり交響曲第1番に近づいているような作風を感じますねえ。
基本的には初期の瑞々しさと、徐々に確立されたベートーヴェン特有の力強さが備わった曲ですね。構成感もしっかりしてます。

1楽章はアレグロ・コン・ブリオ。軽やかではあるものの、非常にダイナミックで意志の強さを感じさせてくれる曲です。

2楽章はアダージョ楽章。3拍子系のリズムを刻む上で優美なメロディが流れていくので、終始穏やかな表情ながらも、どこか前進するような曲想にも聴こえます。

3楽章はメヌエットですね。出だしこそ七重奏曲の3楽章を思わせるような優美な感じで始まりますが、次第に力強いタッチになります。中間部は短調となり、動的な左手に乗って右手が和音を奏でます。
このあたりなかなか情熱的ですが、それがひとしきり終わると、また落ち着いた最初の曲想に戻るこの対比の鮮やかさが素晴らしいです。

4楽章は流麗なロンド形式の曲です。比較的軽やかな雰囲気がありますが、やはりベートーヴェンらしいカチッとした構成感が感じられますねえ。途中で短調になって情熱的な曲想になります。

さて、演奏についての感想です。
この11番でうぐいすの聴いた演奏の中では、断トツで素晴らしいのがR.ゼルキンです。群を抜いてますね。
何がいいかって、そのしっかりしたタッチの清潔感がいいのです。
はっきり言って、うぐいすの持っている演奏で、これに匹敵するものはありません。
しかも音色の陰影表現が素晴らしいのです。特に2楽章の表現は絶品といえます。
なんと言っても、余分な響きがない。といっても、乾いた音という意味ではないです。音の歯切れがいいと言った方がいいのかな。しかもフレーズの抑揚の処理が考え抜かれていて嫌味がないのがいいです。

ナットのも悪くはないです。R.ゼルキンを聴いた後だと「このフォルテはやりすぎかな〜」と初めは思いましたが、聴き進めてみると意外に彼の情熱的なフォルテが効果的に聴こえてきます。なかなかいいかも、と思わせてくれるのです。弱音にはどこか落ち着きがありますねえ。タッチも明快ですし、聴きやすいです。
R.ゼルキンの次点ですね。

ケンプは訥々とはしているものの、素直に音楽を表現しているのは好感持てます。もったいぶった抑揚がないのです。音がくっきりとしてますね。決然とし過ぎてるきらいがありますので(笑)、この曲にはもうちょっと抑え気味な方がいい部分もあります。聴いていてちょっと疲れるかなあ。

バックハウスは、顕著ではないものの、時折ルバート気味にテンポを変化させたり、軽やかにしてほしいところで音を伸ばしたりしてるところが微妙にくどさを感じてしまいました。
11番は響きを抑えてもうちょっと清潔感のある演奏がいいです。

グルダは相変わらず才気煥発な演奏です。
これは確かにおもしろいですが、ちと、この曲にはどうでしょうか。
フレーズの移り変わりが鮮やか過ぎて、モーツァルトの天衣無縫な雰囲気に近い感じに聴こえますね。

いつものうぐいすならば好感を持つ、沈潜としたギレリスと思索的なブレンデルですが、この曲に関してはもっと素直な表現がいいです。
シュナーベルは、2楽章と3楽章の主部は良かったです。1楽章・4楽章とか3楽章の中間部は相変わらず、すっとばしてます・・・

この曲の演奏は、うぐいす的にはR.ゼルキンの圧勝です。
今後、この曲はR.ゼルキン(とたまにナット)以外はあんまり聴かないかも。

P.S.
ソロモンのベートーヴェンのピアノ・ソナタを入手しました。
テスタメント盤5枚、おそらくソロモンのベートーヴェンのピアノソナタはすべての録音を入手したはず・・・かな?
聴いてみた感想はまた後ほどシリーズの中で述べていきますが・・・これは素晴らしい!「超名演」です!


Beethoven: The Great Piano Sonatas
Sony Classical
2003-05-26
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさま こんにちは

ベトベン・ピアノソナタ・シリーズですね〜。もう11番まで来ているんですね〜。

私もナット盤、ゼルキン師盤、聴いてからコメントしようと思って、コメントするのが遅くなりました。

ナット盤をまずは聴きました。この曲は聴いたことがある、と分かりました、爆〜。ナット盤は安定感というか、安心して聴いていられる感じがします。

ゼルキン師盤は、音がクリアですよね(ナットもそういう感じがしますが)、旋律と内声のバランスが良い感じがします。それと、3楽章、4楽章の可愛らしい感じが良いですよね〜。この曲の魅力がしっかりと出ていますよね〜。
(グルダ盤もあるのですが、聴いていません)。

まとまりのないコメントです;;
この曲は良い曲ですよね〜。

ミ(`w´彡)
rudolf2006
URL
2009/02/07 12:18
rudolf2006さん、こんにちは!
コメントありがとうございます。

実はゼルキン師はベートーヴェンの初期の可愛らしい(笑)作風の曲ってほとんど録音を残してないんですよね〜。1番とか6番あたりはどちらかというとスケールの大きな貫禄のある演奏になってましたが、この11番は一転して初期のベートーヴェンの作風を的確に捉えている演奏になっていると思います。音が実にクリアで安定感がありますね!うぐいすが持っている演奏の中ではナットも良かったのですが、特にゼルキン師の演奏は最も清潔感が感じられた、素晴らしい演奏と思います。
うぐいす
2009/02/07 16:45

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