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zoom RSS ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第12番:シリーズテーマ(1)<PA-225>

<<   作成日時 : 2009/03/26 23:46   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 6

昨日は息子の小学校卒業式でした。
いやあ〜、寒かった・・・卒業式後にはもう雨が降ってましたし(笑)。
式の後、小学校で記念に親子で写真を撮って帰ってきました。
その後、息子と妻は謝恩会に出かけて行きましたので、うぐいすは久しぶりにシリーズテーマ(1)にとりかかろうかと思いまして、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第12番を聴きこんでました。

しかし、いつの間にかベートーヴェンのピアノ・ソナタ、買い込んでたんですねえ・・・結局この日に全部は聴きこめませんでした・・・
で、エントリーが遅くなってしまいました。
今後の曲も聴き比べが大変かも(爆)。

この12番、作曲は1800〜1801年ごろとのことです。
この曲って構成が結構変わっていて、ソナタ形式の楽章がないんですね。
しかも各楽章の性格がそれぞれ特色が違っていて、バラエティに富む曲ですね。

・第1楽章:変奏曲
 穏やかですが根底に意志の感じられる曲想で始まり、多様な顔を見せる変奏曲
・第2楽章:複合三部形式
 非常に軽快なスケルツォ楽章。
・第3楽章:複合三部形式
 3楽章は非常に厳かで力強い葬送行進曲
・第4楽章:ロンド形式
 一気呵成に駆け抜けていく曲想。キラキラとした音の上昇下降が特徴的。

特に3楽章は、「ある英雄の死を悼む葬送行進曲」と副題がつけられていて、「葬送」の通称で呼ばれることもあります。
この3楽章、厳かでスケールも大きいですね〜。ただ単に葬送風な曲というだけではなくて、ガチっとした構成で、力強く進行していく曲想でもあり、すごく聴きごたえがあります。
後に劇音楽用に転用していたり、管弦楽用に編曲されてたりもするようです。

まあしかし、実はうぐいすは以前にブログで取り上げた4楽章がもっとも好きだったりします。4楽章はよく気軽に取り出して聴いてます。

それでは各演奏の感想です。

ナット
1楽章は落ち着いたたたずまいで始まりますが、タッチがしっかりしていてガシっとしてます。2楽章あたりから強靭なアクセントを織り交ぜたダイナミックな演奏になってます。しかし、あくまで端正な演奏です。
続く3楽章は最高ですね!力強くてダイナミックです。男性的で逞しい悲壮感が漂ってます。4楽章もしっかりしたタッチで進んでいきます。
この演奏は好きですねえ。

バックハウス(旧)
今まで聴いてきた新盤とは全然違います。
バックハウスの旧盤はなんていうか、違和感がなく聴けます。
普通に聴けます。新盤よりも良いですわ。スタンダードって感じ。
なんというか、安定感が感じられます。新盤ではなぜかテンポの揺れに違和感あったのですが、旧盤ではフレーズの表現も自然に聴こえるんですよ。すごく個性的、というわけではないんですが、安心して聴けるのです。

バックハウス(新)
実は新盤って、録音状態で損をしていないかと思うようになってきています(爆)。
えっ?新盤の方がステレオだし、録音がいいのにって?
う〜ん確かにそうなんですが、どことなく音が軽く聴こえるのですよ。
旧盤のような重厚な音が聴こえてこない・・・もっとも、バックハウスの演奏がそういう弾き方になっているのでしょうか?
テンポも少し速めになってますかね。特に3楽章。なので、音楽の進行も少し軽くなってる感じです。

グルダ
1楽章からもう、曲がダレずに軽快に進みます。
この演奏、CD持ってる中では流して聴けるというか、もっとも一気呵成に聴ける演奏です。
ただ、この曲をもっとじっくりと腰を落ち着けて聴きたいと思う方にはちょっと軽いかもしれません。
うぐいすも何気に聴く分には好きなんですが、たとえば3楽章をじっくり聴きたい場合はナットとかR.ゼルキンを選んでしまいます。

ギレリス(スタジオ)
なんというか、この人の音は透明感がありますね。ピンと張った鋼のような張りのある音色で、それでいてフレーズの変化が細やかなのです。
1楽章と3楽章は遅めのテンポでじっくりと進めています。フォルテとかも相変わらず強靭な音色ではあるのですが、ナットのような情熱的なものではなくって、どこかクールな輝きがあります。
一方で、2楽章は快活で生き生きとしてますし、4楽章はずいぶんと活気のある演奏ですね。4楽章については以前ブログに記したとおりで、ライヴに比べればおとなしめですが、これはこれでなかなか勢いのある演奏です。

ギレリス(ブリリアント盤のライヴ)
時間だけみると、スタジオ録音とほとんど変わらないのですが、その弾き方のダイナミックさが全然違いますね。
もっとも、1・3楽章はスタジオ録音と同じ路線で、むしろライヴの方がホールの響きのせいかしっとり感が感じられます。
でも、強音はやはりライヴの方がすごいです。この曲はスタジオ録音よりもこのライヴの方が生命力がありますね。
ただ、ライヴ故のタッチの不安定さも若干ありますので、完成度からいくとスタジオ録音の方が上ですが。

ケンプ
1楽章は意外と速めのテンポで進んでいきます。2・3楽章もほぼ同じ感じですね。
4楽章は遅めのテンポでじっくり弾いてる感じです。
なんというか、フレーズの表現などにあんまり小細工を呈してない感じです。
あまりに策を弄さない(笑)ので、聴くときによっては淡白に聴こえたりもしますが、たまに聴くと、この朴訥な感じがまた味わいがありますねえ。

R.ゼルキン
相変わらずしっかりとしたタッチです。一番、音がくっきりとしていて清潔感が感じられる演奏ですね。
3楽章まではまさしくゼルキンのガチっとした音楽が進行していきます。4楽章も基本的にはそうなのですが、テンポがずいぶんと遅めなのがちょっと意外ですかね。
どこかしっとり感も感じさせられます。
3楽章までは結構好きな演奏なんですが・・・う〜ん、4楽章は少し肩すかし食らったかも。悪くはないですが。

ブレンデル
しっとりとした感触の演奏。3楽章は意外とあっさりですねえ。でも4楽章は非常に遅いテンポ。おそらくうぐいすの持っている演奏で一番遅いですね。
もともと快活な曲なはずなんですが、この演奏ではとてもしっとりとした潤いのある瑞々しい弾き方で、この楽章でこの演奏は逆に圧巻。
たまに聴くと面白いですね。

グールド
面白いですね!
1・3楽章は遅めのテンポで弾きこんでます。2楽章もそんなに快速、という程ではなく、程よい感じ。音色は、相変わらずあんまり重厚な感じに引き伸ばしたりしません。
普通に弾くところはわりとオーソドックスな感じもするんですが、音を強く弾くところはあえて短めの処理をして、重厚になるのを避けている感じです。
4楽章になるとそれまでのじっくり型から一変して速めのテンポで軽やかな音で進んでいきます。

シュナーベル
1楽章は曲想により弾き分けている感じですが、基本的に遅めのテンポでしっかり弾いてます。3楽章もテンポ遅めで、一歩一歩思いを込めながら、しっかりとした足取りで踏み進めていく感じです。この2つの楽章は結構好みかも。
2・4楽章はいつもの速めのテンポで疾走していきます。でもいつものような弾き飛ばしてる感じはないこともないけど、あんまり感じないなあ。シュナーベルの演奏の中では結構いい感じに聴けます。

うぐいすのお気に入りはナットとバックハウス(旧盤)です。
他、次点として、グルダの演奏は一気呵成に気軽に聴ける魅力があります。
また、4楽章はギレリスのライヴとブレンデルのをたまに聴きたくなりますし、
R.ゼルキンは3楽章までが絶品です。


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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは!
御子息の小学校御卒業おめでとうございます!!
御子息が中学校でも、明るく活発な毎日を送られることをお祈り申し上げます。

ベートーヴェンのソナタ12番は、私の大好きな曲です。うぐいすさんのお挙げになった演奏のうち、バックハウス旧とギレリスのライヴとグールドは持っていません。代わりにギーゼキングとアラウ新を持っています。
この曲はR・ゼルキンとブレンデルがいちばん好きです。いつも好きなケンプは今一つのように思います。ただしシュナーベルやグルダはもう何年も聴いておらず、今聴くと新しい発見があるかもしれません。
アルトゥール
2009/03/27 17:01
うぐいすさま こんばんは

ご子息が小学校をご卒業とのこと、おめでとうございます。4月から中学生ですね〜。ますます、楽しみになってきますね〜。(^o^)

このブログの記事を見て、仕事の行き帰りに、ナット盤を聴いて、予習しました、爆〜。
ギレリス盤も持っているのかもしれませんが、確認しておりません。

ナットの演奏は、実に鮮やかな感じがしますね〜。何か声のようなものが聞こえませんか?何度も聞こえるような気がしたのですが〜。

ゼルキン師盤、今聴きながら、このコメントを書いています。ゼルキン師の4楽章もなかなか良いな、と私は思ったのですが、爆〜。この演奏は、ものすごく音が良いですよね。ライヴで聴いた音に少し近いです。
4楽章、キラキラした感じが、私には心地よく聞こえるのですが〜。

うぐいすさんは、どの演奏も上手く特徴を捉えておられるな、といつも感心しています〜。

ギレリスのDG盤は欲しいなと思っているところです。

ミ(`w´彡)

rudolf2006
URL
2009/03/27 20:10
アルトゥールさん、こんばんは!
コメントと息子へのご祝辞をありがとうございます。
うちのは受験とかもなく、普通に都立の中学へ進学いたします。本人も中学入学は楽しみにしているようです。親としては勉強も頑張ってほしいですが、それ以上にとにかく友達をいっぱい作って楽しく過ごしてほしいですね〜。

重厚なゼルキンと落ち着いた味わいのブレンデルですか。対照的な感じもしますが、実はどちらも4楽章が遅めのテンポでじっくり歌っていきますね。うぐいすもこの両者の演奏は本文では次点と言いましたが、やはり好きな演奏なのです。ケンプは確かに12番にはちょっと朴訥過ぎて合わないかもしれません。たまに聴くと味はあるなあと思うのですが・・・。
うぐいす
2009/03/27 21:26
rudolf2006さん、こんばんは!
コメントと息子へのご祝辞をありがとうございます。
息子は小学校5年に上がる時に転校したこともあって、いま一つなじめずに終わってしまった感じもあるので、中学ではとにかく交友関係を広げてほしいな〜と思ってます。

ゼルキン師の演奏、いいですねえ。すごく音色がクリアかつ力強い演奏です。4楽章は3楽章までと少し傾向が違いますが、これはこれで良いと思っているのですよ。ただ、うぐいす的にはバックハウスの旧盤が期待以上に素晴らしくってびっくりしたのです。タッチの力強さがすごいですし、曲の構成もガッチリしてます。機会があったらぜひお聴きになってください。これはお薦めです。
うぐいす
2009/03/27 21:42
こんにちは。このピアノ・ソナタはもっぱらアラウの演奏で聴いてます。他にもポリーニやグルダは聴いてはいますが、昔からアラウが好きなので。
ゼルキンも聴けば良いのでしょうが、ご本人がこの録音にはNGを出してリリース許可していなかったぐらいですから、不満足な出来だったのだと思います。

バックハウスは旧盤の分売盤らしきものを見つけたので、もうすぐ入手できそうです。最晩年のライブは名人芸の世界で素晴らしいですが、技術的にしっかりしたものを求められるのでしたら、合わないような気がするので、やはり旧盤か全盛期のライブを聴かれるのが良いのでしょうね。
yoshimi
2009/04/26 14:22
yoshimiさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

アラウもいろいろな方からご紹介されてたりして、いつか入手したいと思っているのですよ。あと、R.ゼルキン自身が許可しなかった録音をリリースすることについては、R.ゼルキン本人に対する道義としてはどうかとは思いますが、結果として出てしまったものに対して、うぐいすは単純に聴けることを喜んでます(爆)。彼には申し訳ないですが。それに対してどう評価するかは聴く人次第かと。本人が不満足でも他人が聴いたら名演だったなんてよくありますし(戦前のワルターのマラ9など)。

バックハウス晩年のライヴは名人芸の世界なんですね。技術的にしっかりしているにこしたことはないのですが、まあ、実際は聴いてみないとわからないと思いますので、ちと探してみようかなあと思っています。
うぐいす
2009/04/26 16:00

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