Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)

アクセスカウンタ

zoom RSS ブリテン:歌劇「ねじの回転」作品54<PA-263>

<<   作成日時 : 2009/08/07 20:41   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 0

今日は午前中は晴れ間も見えましたが、午後から土砂降りになりました(苦笑)。
それにしてもとにかく蒸し暑かったです!
ここはひとつ、夏らしく幽霊の出てくる曲をエントリーということで、ブリテンの歌劇「ねじの回転」です。

このオペラの原作は、アメリカに生まれてイギリスで活躍した作家、ヘンリー・ジェイムスが書いた同名の小説です。
幽霊は出てきますが、オカルト作品というよりはむしろ心理劇の傑作として有名です。
(そもそも幽霊も主人公の女家庭教師にしか見えてないので、存在してるかどうかもわからないようですね〜。)

あらすじとかヘンリー・ジェイムスの説明をするとそれだけで結構な量になってしまうのでやめておきます。むしろ音楽のことを書きたいという気持ちもあるし、それ以上にとてもめんどくさい(爆)。
書きだしたら、原作だけでいろいろ語れてしまいそうですしね〜。

さて、この曲は20名くらいの室内楽団と、登場人物がソプラノ/ボーイ・ソプラノ/テノールのみの変わった編成です。「室内オペラ」といった言い方もされてるようです。
編成がこじんまりしていますし、題材も2人の子供・幽霊と家庭教師の心理的な駆け引きが展開されていると言う点では、アングラ劇場での不思議な出し物といった雰囲気もありますでしょうか。

でもこの曲、ちっともおどろおどろしい感じはしないですね。
むしろブリテンのとても美しく幻想的な世界が全編を覆っています。
独特な不協和音も出てはきますが、ちっとも刺激的な使い方はされていません。このオペラ全体としてはむしろ和声的な音楽に聴こえますね。
また、室内楽団で演奏していることにもよるかもしれませんが、音楽の凝縮力がとても高いように思います。
ブリテンの作曲技法については、残念ながら、うぐいすにはよくわかりませんが(苦笑)、とてもうまいな〜と思うところが盛りだくさんです。

最初のプロローグ、ピアノをバックにテノールが物語の前段を語りだすところから一気に惹きこまれます。
そこから1幕に入っていくところの音楽の盛り上げ方がこれまたうまい!
聴いていて、目の前に情景の転換が見えるようです。なんというか、どこか映画音楽に通ずるようなその効果は抜群です。

家庭教師がマイルズのラテン語を聞いていてフローラがその「お手伝い」(笑)をしているところなどもとても楽しげですし、マイルズの「マロ、マロ」の歌もとても繊細で美しいです。

また、幽霊のクイントが音の高低を変幻自在に操ってマイルズへ呼びかける声の妖しさ!小径や森の中、土堤の上・・・どこでも俺は待っていると歌いだす、妖しくも非常に澄み切った美しさ!これがまたすごいです!

劇後半のマイルズがピアノを抜群の腕前で弾きだすところ以降、どんどんクライマックスに向けて緊張感が漂ってきますがこのあたりの表現も秀逸。

ブリテンのオペラをあらためて全体として聴いてみると、終始一貫した曲調なのに驚きます。
清澄で美しく、楽しげであってもどこか妖しく幻想的な雰囲気が漂っています。
あらすじを知らなくて聴いていてもなんとなく納涼感(笑)を感じる曲です。
最近このオペラ好きで、結構聴いているのです。

今回聴いた演奏は、ブリテン自身が指揮した1954年の録音です。
テノールには言わずと知れたピーター・ピアーズが出演してます。
この演奏の聴きどころはやはり、ブリテン指揮するイギリス・オペラ・グループ管弦楽団のバックと、語り手/クイントのピアーズでしょうねえ。

特にピアーズの澄み切ったテノールの声の伸びがすんばらしいです!(笑)
いや、あらためてすごいですね、この人の声。
音程にも全然不安はありませんし、なによりもやわらかく繊細な声色がとても心地よいです。

ブリテンの指揮もいいですね〜。元々指揮の才能もあり、それに加えて作曲者自身の演奏ということもあって「室内オペラ」としての非常に繊細な表現がうまく出ています。

あと、他の歌手も頑張ってますが、マイルズ役のボーイ・ソプラノとフローラ役のソプラノが若干不安定な感じがしてしまいました。
ある意味、役柄を考えると子供らしい無邪気な雰囲気があってこれもいいのかな?でもピアーズと一緒に歌うところとかもありますので、その場面に来るとどうしても対比して聴いてしまうのですよ。
ピアーズがうますぎて(笑)

そう言う意味では、マイルズ役とフローラ役に感心したのはコリン・デイヴィス指揮コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団員('81)の録音ですね〜。
これはティアーのクイントやドナートの女家庭教師も熱演なのですが、マイルズの澄み切った声色で音程も安定している歌がいいのですよ。
→「YOUTUBE」に映画版が分割してアップされていますね(「Benjamin Britten: The Turn of The Screw 」で検索すると出てきます)。俳優は別の人がやってますが、この映像についている演奏はこのコリン・デイヴィス盤。
残念ながら、この映像はLDのみの発売で今は入手不可、コリン・デイヴィスのCDも今は廃盤です。
結構この演奏も好きなんだけどな〜

ていうことで、ここのところ毎日これ聴いてます。うぐいすの妻には「また訳のわからない音楽聴いてるのね」と言われてしまいましたが(苦笑)。
「また」って・・・そうかもしれんなあ(苦笑)。



ブリテン:歌劇「ねじの回転」
ユニバーサル ミュージック クラシック
2006-11-22
ブリテン(ベンジャミン)
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ



にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
ブリテン:歌劇「ねじの回転」作品54<PA-263> Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる