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zoom RSS ベームの「指環」(ワーグナー)/<PA-002>

<<   作成日時 : 2007/01/06 17:10   >>

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さて、それでは「ニーベルングの指環」の第2回〜ベーム/バイロイト('66/'67)〜です。
1.まずは全体です。
曲の運び方や、リズムやフレーズが自然で素直な感じ。スケールは小さく、しかもあんまりロマン的な演奏ではないです。
しかし、早めのテンポでがっちりした、質実剛健な演奏。
響きも音が固まりになってズドーンと来る感じで広がりがないためスケール感はないのですが、逆にそのための直接的な爽快感はありますね。
音が広がらないのはバイロイトのつくりも関係あるんでしょうが、固まりのように来るのはベームの音の作り方にも関係あるかもしれません。
まあ良くも悪くも、管弦楽曲でよく聴けるベーム節がでてると思います。
はっきり言って、音の物理的な快感は自分の持っているCDの中では最も強い(ショルティ盤よりも)。実際の舞台の演奏なので、その臨場感がよいです。

2.歌手について
ホッターの声に慣れてしまうと、テオ・アダムのヴォータンははじめちょっとずっこけます。
聴きなれてくると、軽くて聴きやすくてよいです。
ホッターのような威厳はないのですが、よく聴くと、アダムの表現もしっかりしてるし、熱演です。ワルキューレ2幕のヴォータンのモノローグなど、実に聴かせ上手で引き込まれてしまいます。

グラインドルのハーゲンがこの年代(66/67)で聴けるとは思わなかった。
でも、一番の聴かせどころの「ホイホー」(ギービッヒ家の家臣を呼び出すところ)あたりを聴いてると、全盛期(クナのバイロイト等、1950年代)とくらべて衰えを感じてしまいます。

ヴォールファールトのミーメはかなり演劇的。だけど、この人の演技なのか、演出家がそうやれと言ったのかはよくわからないですけど、ちょっとやりすぎ(笑いすぎ)な部分も感じた。
好みでは個人的にはシュトルツェの方が好き。

ニルソンのブリュンヒルデは、ショルティ盤では高音のつき抜けとか妙に超人的で人工的な感じもあったが、ベーム盤ではライブのせいか、わりと自然に聴こえます。歌の威力は相変わらずすごいです。
ショルティ盤でもそうだけど、あらためて思うのはニルソンのブリュンヒルデは声そのものが超人的で戦乙女的な意志の強さを感じます。その一方で、女らしさ・母性的なとこが欠けてる気もしますが・・・
声の魅力に関してはやっぱりヴァルナイの方が好きかなあ。

ナイトリンガーのアルベリッヒもいい。この人の歌もあんまり当たり外れがない気がする。
若干ショルティ盤の声色の方が好きだけど、ベーム盤の、ライブらしい歌い方も結構いい。

3.「ラインの黄金」
この劇自体があんまし好きじゃなくってあんまり聴いてなかった(笑)。
→カラヤン盤聴いて初めておもしろいと思ったんで。
とはいうものの、あらためて聴き直してみたら、このベーム盤、一気に聴き通す分には聴きやすくて結構良いことを再認識した。少なくともリズムがギクシャクしてるショルティや重厚なクナよりは自然に聴けていい。

4.「ワルキューレ」
この演奏の「ワルキューレ」は買ったときからかなりお気に入りの部類に入っていました。
聴くたびに感心します。
なんというか、ぐいぐいひっぱられる求心力みたいなものがあります。そのため、1幕冒頭や最後、2幕のヴォータンのモノローグや最後の部分、3幕の各所等、ドラマチックなところは音楽の推進力に身を任せる快感がありますね。
キングのジークムントはあいかわらず若々しくて最高です。ジークリンデのリザネクは特にひきつけられるというわけではないのですが、難癖つけるほど悪いわけでもありません。
うぐいすにとっては、まあまあという感想です。叫び声は私の知る限りでは一番突き抜けてますが(笑)。

5.「ジークフリート」
1幕がちょっと、ミーメがやりすぎかな〜と思ってしまった。繰り返し聴くのはつらい。
(舞台とかDVDで見てたら別かも。CDだとやっぱ「音楽」として聴いちゃうんで・・・)。
まあ、「ジークフリート」は1幕の演出が主な原因ですが、あまり聴いてなかったです。しかし、今回あらためて聴きなおしてみると、2幕以降はベームの音楽の推進力が凄くて、ぐいぐい引きずられて聴いてしまいました。
まずナイトリンガーで引き込まれ、その後はあっという間に森のささやき、ファフナー退治等を経て一気に3幕に聴き進んでしまいます。
あまり聴き込むつもりがなければ勢いがあるので一気に聴けておもしろかった。

6.「神々の黄昏」
グラインドルの衰えが痛々しいとは思ったのですが、これもベームの勢いにのせられて一気に聴いてしまいます。
結構やかましい演奏だと思うのだが、ショルティみたいに人の心を刺激するようなダイナミクスはないので、2幕後半等もすんなり聴けた。
3幕冒頭も退屈せずに聴けたし、最後の自己犠牲の部分もベームが火の玉のような熱演で前のめりに突っ込んでいくのが快感。

7.まとめ
四夜全てを総体的にみても、小さくまとまってる感じはあるが、いい演奏です。
がっちりしててしかも勢いがある。ちょっと取り出して気軽に聴ける演奏というところですか。
深い感動はないんですが、聴いててそんなに精神的に疲れないのがいいですね。
ただスケール感を求める方にはあまり合わないかもしれません。
うぐいすはこの演奏では「ワルキューレ」をよく聴きます。このベーム盤はショルティ盤より聴く機会が多いですね〜。

さて、次のPAは「<PA-003>カラヤン/ベルリンフィル」の予定です。
Wagner: Der Ring des Nibelungen
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