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zoom RSS ベートーヴェン:弦楽四重奏第12番<PA-027>

<<   作成日時 : 2007/07/31 20:59   >>

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さて、今回からしばらく、以前いつか書いてみようといっていた、ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏について書いてみようかなあと思います。
まずは12番からです。

12番は後期四重奏の入り口です。まだ晩年ほどの晦渋さはありませんが、従来の四重奏の枠に収まりきらないスケールの大きさや、自由な形式感を感じます。
全体的にのびのびとした曲想を基調として非常に快活で明るい曲です。中でも巨大でスケールの大きな2楽章は圧巻ですね。
他の後期の曲ももちろん好きですが、実はうぐいすは12番が一番好きなのです。

・アルバン・ベルク弦楽四重奏団('81)
学生時代に、初めて買ったベートーヴェン四重奏全集です。
スタジオ録音。
1stVn主導型ではありますが、戦前のタイプとは違う、非常に現代的な演奏団体です。
買ったばかりの頃はこの演奏を何回も聴きまくりました。
今あらためて聴いてみると、やはりうまいです。綺麗です。格好もいいです。でも・・・それだけかなあ。
しかも表現主義的な独特なアクセントに慣れないと、ちょっときついかもしれません。テンポは意外と遅め。
ピヒラーの細かい、やや神経質に聴こえてしまうビブラートを気にするかしないかも、結構評価のポイントです。

・スメタナ弦楽四重奏団(旧、'71)
1960年代末から70年代初めにかけての、スメタナ四重奏団最初の後期四重奏曲集です。
非常に生命力に溢れた勢いのある、生き生きとした演奏です。
たとえば、アルバン・ベルクのも勢いがありきびきびしてるのですが、どちらかというとどこかクールで醒めた感じです。
スメタナのは、情熱的で素直にベートーヴェンの音楽を表現していると思います。テンポは速めでスケール感はありませんが、非常に爽やかで好感の持てる演奏です。
音色も豊かで美しく、まず曲を知りたい、という人に1stチョイスとしてお勧めできる演奏です。
(ただ、個人的には次のバリリの方が好きなんですけどね)

・バリリ弦楽四重奏団('56)
初めて聴いたときに、アルバン・ベルク四重奏団の演奏に慣れていたうぐいすを打ちのめした演奏です。
なんて優しく柔らかい響きなことか!まさしく1950年代のウィーンフィルの音色です。
暖かい音色に包み込まれて幸せになってしまう演奏です。
もう1楽章の冒頭和音から惹き込まれてしまいますね。癒しの響きです。
一番好きな4楽章も、堂々とした風格というよりは、冬の炉辺でやさしく語りかけてくるおじいさんのお話、という感じです。
そのやさしい語り口には涙なしには聴けません。
この演奏聴いてからは、12番は他の演奏聴けなくなってしまいました。
バリリのベートーヴェンは一般的には初期の四重奏がいいといわれていて、確かにそうではありますが、うぐいす的には初期よりも12番の方がベストじゃないかと思ってます。
まあ、この曲にどういうことを求めて聴くかにもよるとは思いますが。
それにしても、3楽章冒頭のピチカートが全部聴こえると、こんなに美しい響きになるとは・・・他の演奏でこんな響きを聴いたのはブダペスト新盤くらいかなあ。

・ブダペスト弦楽四重奏団(旧、'52)
ブダペスト四重奏団といえば、即物主義的とか言われますが、今聴くと意外に情緒のある音色だったりします。
バランスということでは、後年よりも1stVnがよく聴こえます(録音のせいでしょうか?)。ステレオ時代のロイスマンと違ってのびやかで豊かな音色が楽しめます。
しかも勢いもあって、なかなかの名演です。
うぐいす個人的には、12番に関してはブダペストは新盤よりもこの旧盤の方が聴きやすいですね。

・ブダペスト弦楽四重奏団(新、'61)
かつてベートーヴェン四重奏と言えば、この演奏が必ず名演としてあげられてました。
4つの楽器が、本当に同じようにバランスよく聴こえます。
しかも、モノラルの頃よりも、ステレオ時代になるとブダペストの響きはますます渋い(特に1stVnのロイスマンの音)。
がっちりした構成感でいぶし銀の魅力ととらえるか、音色が枯れててきついととらえるかで評価が分かれるかもしれません。
でもある意味、構成感のしっかりした、一番ベートーヴェンらしい演奏ではあると思います。
12番の場合は、うぐいすにはちょっと渋すぎかなあ。

・ブッシュ弦楽四重奏団('36)
1936年と、かなり古い録音ながら、ロマン的に曲を崩してしまうことなく、意外と構成がしっかりしています。
やはり1stVn主導型ではありますが、他の声部もしっかり下支えしています。
ときどきポルタメントが出てきたりと時代を感じさせる表現もありますが、あまりいやみな感じではないです。
3楽章は比較的自由闊達ですが、それ以外の楽章は結構インテンポでかっちりした演奏しています。音色もけっこう甘美なところもあっていい感じですね。
これ単体で聴いている分にはなかなかいい演奏なのですが、他の演奏とかと比較してしまうと、いささかぜいたくな言い方ですが、うまくまとまりすぎててピンとこない気もします。

12番は、人に薦めるならスメタナか、条件付でアルバン・ベルクですかねえ。うぐいすの個人的なベスト盤は、断然バリリですね。
さて、次回は13番の予定です。

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