Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)

アクセスカウンタ

zoom RSS ジュリアードQのベートーヴェン弦楽四重奏全集<PA-085>

<<   作成日時 : 2008/01/13 18:39   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

今回はジュリアード四重奏団のベートーヴェン四重奏全集('64-'70)です。これも昨日入手したものです。
入手したてであんまり深い感想は書けないのですが、ざっと聴いた印象を書いてみようかなあと思います。

ジュリアード四重奏団といえば、うぐいすはなんといってもバルトークが真っ先に思い浮かんでしまいます。その硬質な響きと強靭で鋼のような構成・リズム感が非常に先鋭的で、バルトークの前衛的な側面が強調された演奏です。当時としてはかなり革命的な演奏だったかもしれませんね。

で、その印象がちょっと強い感じがしていたので、ベートーヴェンの四重奏に手を出すのが気後れしていたところがあります。
さらに、20年ほど前にラジオでワシントン国会図書館でのライブ盤を聴いたことがあるのですが、ライブのため完成度に難があるところ(彼らの本質的な部分とは関係がないのですが)が、ますます入手の気を鈍らすことに拍車をかけていました。

そうはいうものの、最初のスタジオ全集こそが彼らのベスト演奏との話もよく聞こえてきましたので、これを聴かずして他の演奏も語れまいと入手してみました。

で、実際に聴いた印象ですが、これはなかなかの名全集ですね。
硬質な響きとつくりは予想していた通りなのですが、非常に歌心にも溢れている演奏です。

基本的にはやはり、ドイツの伝統的な重厚さとかとは違い、どこか鋼細工でがっちり構成組み立てたような感があります。
非常に筋肉質なつくりで、精妙なところは針金を組み合わせ、激しいところはワイヤーのような強靭で太い鋼鉄で構成したような、どこかひんやりとした先鋭的な面も感じさせますが、非常に構成がよく見えます。

まあ、アルバン・ベルク四重奏団などの現代的な演奏団体などの先駆的な位置にはなるのでしょうが、彼らのようなしゃっくりを起こしたような(笑)唐突なアクセントや刺激的な響きは皆無で、非常に聴きやすい響きです。

最初聴いたときは、そのすっきりとした構成感と強靭な鋼細工の肌触りが、まだ壁などの建材がはめ込まれていない鉄筋でできた建築物を思わせもしましたが、よく聴いてみるとメロディの歌い方は意外にロマンチックです。
特に中期のラズモフスキー3曲や、後期の12番や14番など、非常に歌心に溢れていますねえ。

また、なかでも感心したのが13番と、15番の5楽章でして・・・
昨年、うぐいすが15番の聴き比べの感想を記したとき、15番は曲そのものがロマンチックなため、演奏まであんまり甘い感じでやられるとかえってさめてしまうという話を書きました。
その点、ジュリアード四重奏団のはなかなかにクールで、いい感じです。
ただ、1楽章はややロマンチックな方向に行っちゃってる感じがしますが・・・
13番は瞑想的ながらもピシッと引き締まった構成感があって好感触です。

16番は悪くないですが、ジュリアードならもうちょっとできたかも・・・という感じですね。これに関しては、ブダペスト四重奏団やアルバン・ベルク四重奏団の方が好みですねえ。

まあ何はともあれ、正月早々なかなかいい演奏を入手できました。
まだ1〜6番など初期の曲は聴いてませんので、これから聴き進めてみます。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさま こんばんは

また、また、私の大好物がブログに登場です、爆〜
ジュリアードの旧盤、私が高校生の頃にLPで発売されたんですよ。そのときは、結構高かったんですが、CDになって激安になっていますね。
CDは、新盤(中期、後期)はなにがしが物足りない気もして、旧盤のCDが欲しいと思っていたんですが、なかなか手に入らなかったんですよ。

うぐいすさんの感想、なるほどな〜と感心しています。私はこういう硬質な音が好きなのかもしれません。それと、チューニングがきっと440でやっているはずだと思うんですよ。ヨーロッパのオケストラの団員で作っている団体は、445くらいのチューニングではないかなって思います。5ヘルツ変わると、音楽は相当に異なって聞こえると思います。(ヴィーンとシカゴの演奏を比べていただけると、すぐに音程の差に気づかれると思います)。

その辺りも、私がジュリアード、ブダペストが好きな理由かも知れません。
(ちなみに、私は楽器の練習をするときは、440で練習しています)

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
2008/01/13 21:02
rudolf2006さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ジュリアード四重奏団のベートーヴェンの旧盤、最終的に買おうという意思を固めたのはrudolf2006さんのブログやコメントだったりします(笑)。ジュリアードやブダペスト、60年代に即物的とか先鋭的とか言われていた団体が、今の時代に聴くと実は歌心のこもった演奏だったことが認識できて面白いですね。この演奏も非常に名演で、買ってよかったと思います。

ウィーン・フィルなどの高めのチューニング、有名ですよね〜。確かにアメリカの団体などと比べるとずいぶんと違う音楽に聴こえます。ちなみにその昔、うぐいすが所属していたオケでは442Hzでチューニングしてました。ちょっと調べてみたのですが、日本での管楽器作成時の標準ピッチは442Hzのようですね。アメリカも最近は442Hzですが、数年前までは440Hzだったとか。ピッチも地方や時代で変化してますね。
うぐいす
2008/01/13 22:44
うぐいすさん、こんばんは。
先ずはピッチの話しですが、実際の楽器演奏に門外漢の私ですが、こんな話しがあります。チョン(キョン・ファ)がウィーンフィルと共演したときにピッチが高くて苦労したそうです。たしかに70年代以降のウィーンフィルは特にヴァイオリンの音がひときわ高くなったような気がします。もしかしたら、カラヤンのせいでしょうか?私個人的にはワルター時代のN・Y・Pの音色が好きです。rudolfさん、このチューニングはどのあたりなのか教えていただければと思います。
以前、ジュリアードの演奏を聴いたときに緊張感はわかるもののずいぶん硬い音だなと思いました。まさにうぐいすさん曰くの「クール」です。もっとも、私の基準がバリリなので違って当然かもしれませんが、キンキンしてしまったウィーンフィル以前のバリリの音色は心に沁みます。
五味康祐さんが書いておられるほど私にはまだベートーヴェンの室内楽が実感できていません。もう少し聴いてから感想を申し述べたいと思います。何しろ、アルバン・ベルクも今いちだったもので…。やはりブダペストとスメタナは聞かないといけないのでしょうか?
ezirusu
2008/01/24 22:38
たぶん、ezorisuさんですよね?
コメントありがとうございます。

バリリのは非常に暖かくやわらかい音色ですね。個人的には曲によっては(ラズモフスキーあたり)ちょっとぬるい(笑)感じもありますが、基本的には結構好みの団体です。ベートーヴェンの室内楽が実感できていないうちにブダペストを聴かれるのはもしかすると冒険かもしれませんねえ(笑)。文面から察するに、刺激的な響きは好みのようではなさそうなので、スメタナとかはいいかもしれません。(うぐいすはあまり聴きませんが)

ちなみに、ここはうぐいすの個人的なブログでして、掲示板とはちょっと違います。なので、rudolf2006さんが必ずここをまた見られるかどうかは保証できません(笑)。もしも掲示板的な反応を期待されていたら、ちょっとご期待に添えないかもしれないと思ったので、老婆心ながら補足しておきますね。
うぐいす
2008/01/24 23:59

コメントする help

ニックネーム
本 文
ジュリアードQのベートーヴェン弦楽四重奏全集<PA-085> Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる