Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)

アクセスカウンタ

zoom RSS ひんやり澄んだ透明感:ギレリスの「月光」<PA-122>

<<   作成日時 : 2008/04/20 23:05   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 8

突然、ベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴きたくなりました。
しかも、とても透明な音で。
こういうときは、ギレリスの「月光」の1楽章です。

ギレリス、「鋼鉄のピアニスト」なんぞと異名をつけられてます。
まあ部分的にですが、その表現が当てはまるところは確かにあります。
でも実際のところは、「ゴーン」と響くその力強いタッチと同時に、弱音ではひんやりと透徹して澄み切った音色を奏でる演奏が主な特徴かと思います。
透明な響きでガチッとした構成感、あいまいな響きやテンポ感がないのがすごいです。

逆に、あまりに透徹された表現なため、聴いていて息苦しくなってくるときもあります。
その強音部はまさしくハンマーで殴られるような衝撃的な音です。
聴く側の気力が充実しているときでないと、この強打音が結構つらいですね。

考えてみたら、なんとなくギレリスのベートーヴェンのピアノ・ソナタをあまり聴かなくなってます。
この厳しい表現がつらいからかもしれません。

でも、前述したように弱音に関してはとても透明で繊細な響きを奏でてくれます。今回取り上げる「月光」ですが、特にその1楽章に魅力が凝縮されています。

とてもとても透明で純粋な、濁りの感じられない音色です。
ベートーヴェンの意には反するでしょうが、後年レルシュターブが語った印象(ルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう)を思い浮かべてしまいます(苦笑)。

静かに晴れ渡った月夜に、非常に澄み切った清らかな湖に映っている月の光が、湖面の波に揺られているといった風情が目の前に現れてくるのです。
うぐいすは、こんなに透きとおった「月光」を他に聴いたことがないのです。

少なくとも「月光」の、1・2楽章に関しては、うぐいすはギレリスのが大好きなのです。
この透明感がなかなかいいのです。
3楽章になると例の「ドーン」という打鍵の衝撃が連続で来ますので、なかなかつらいですが(苦笑)。

ギレリスはベートーヴェンピアノ・ソナタ全集まであと数曲というところで亡くなってしまいました。全集が完成していたら、ひとつの金字塔と成りえていたのでしょうね。
うぐいすは、ギレリスが録音したソナタがすべて入っている選集を一時期買おうとも思いましたが、結局まだ購入していません。
やはり、いつも聴くにはその透徹した緊張感にたえられないかもしれないなあ・・・と思ってしまいまして(苦笑)。

最近のうぐいすは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタなら、音のバランスが良いブレンデルのが結構好きかもしれません。
グルダのはひらめきというか、センスで聴かせる感じですが、ちと落ち着きがない感じがするのです。逆にバックハウスのステレオ全集は物足りなくて(笑)。モノラル全集のは聴いてないのでわかりません。R.ゼルキンのは30〜32番しか聴いてないですが、これはなかなか良いですね。
ちなみにシュナーベル、ナットとか、歴史的録音も聴いたことないです。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ、聴いてる演奏のレパートリーが狭いですねえ。最近は弦楽四重奏にかまけてますし、ピアノ・ソナタは全然聴いてないです。
室内楽に集中しているうちはしばらくは縁がなさそうです。まあ気が向いたらボチボチと聴き進めてみます・・・って、最近そんな感じの曲ばっかりだったりして(自爆)。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番&第14番&第23番
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番&第14番&第23番

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさん、こんばんは!
「そろそろベートーヴェンのピアノソナタの集中鑑賞をしようかな」と思っていたものの、気がつけば弦楽四重奏の沼に奥底沈みこんでいました(爆)。
ギレリスのベートーヴェンは恐怖さえ感じ取れますね。「ワルトシュタイン」などは狂気の世界とさえ思えます。
うぐいすさんの仰るギレリスの「月光」に最も近い演奏にキーシンのRCA盤があります。グルダの演奏の表現、巧いですね!(10代の若いころは、厭味に思えて嫌いでしたが、年とともにそのツボにはまるようになりました(笑)。)
バックハウスの名盤を物足りないと思うのが私だけでなくて安心しました(笑)。ブレンデルは理知的すぎて…(笑)。
全集としてはなかなかお気に入りの演奏が見出せないでいますが、やはりここはギレリスの選集、買っちゃいましょうwww
凛虞
URL
2008/04/20 23:48
うぐいすさん、おはようございます!
私はうぐいすさん、凛虞さんと異なり、この20年間、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲とピアノ・ソナタを並行して聴いています。気が付いたら、弦楽四重奏全集は10種類以上、ピアノ・ソナタ全集は8種類持っていました(苦笑)。
ただしギレリスは数曲しか持っていませんが。
私はケンプが好きなので、ピアノソナタ全集ではケンプをいちばんに挙げますが、その次にはグルダとアラウの対照的な2人が好きです。バックハウスは今となっては敬して遠ざけるという雰囲気になりましたねえ(笑)。ブレンデルは良いと思いますよ。
選集でしたら、R・ゼルキンが良いのではないでしょうか。ギレリスはどうも打鍵が強すぎるのが苦手なので…(笑)。
アルトゥール
2008/04/21 06:28
うぐいすさん、こんにちは。

「月光」は以前ソロモンを持っていました。同曲のホロヴィッツを聞いて正反対の演奏が聴きたくなって探し当てたものです。第一楽章の遅さは有名ですね。現在、手許には後期のソナタ集がありますが非情に明晰な演奏です。

ギレリスは未聴です。手許にはスカルラッティがあります。こちらも透徹した演奏です。ガンガン弾いていない(曲自体がそのように弾けない)ところが良いと思います。

ベートーヴェンのピアノソナタで初めて買ったのがケンプです。ずいぶん癖があるなあと思いましたが、試金石としてずっと聴き続けています。最近になってシュナーベルをよく聴きます。特に32番!全集ではありませんが好きな順番はシュナーベル、ソロモン、バックハウス、私の一押しはシュナーベルです。遊び心にあふれた演奏です。ゼルキン派には嫌われてしかるべきかも(笑)。
ezorisu
2008/04/21 10:12
凛虞さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ベートーヴェンのピアノソナタ全集って、意外とこれだ!」というのがありません。
まあ、32曲もあれば、一人の演奏家ですべてに満足できるものなど、望むべくもありませんね(苦笑)。実はうぐいすは、ブレンデルの演奏は若い頃にはピンとこなかったのですが、最近はそのバランス感覚と繊細な表現が妙に心地よく感じるのですよ。バックハウスはしっかりした演奏とは思うのですが、いつも聴きたい演奏かというと、どうもねえ(笑)。

ギレリスの選集ですが・・・そんなに煽られますとですね〜、ホントに買ってしまうじゃないですか(爆笑)。たま〜に聴きたくなるときもあるんですよ、こういう激しいの。でも以前、ネットで購入しようとカートに入れた後、やはり外してしまったのですよ、怖くて(笑)。でも、いつかは買うときが来そうな予感はしていますが。
うぐいす
2008/04/21 22:29
アルトゥールさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ピアノソナタが8種ですか、さすがですね!
ケンプも噂はよく聞きます。フルニエとのチェロソナタは弱音に重きを置いた落ち着いた味わいが素晴らしかったです。また、R.ゼルキンはDGのライブでの後期を持っていますが、SONY盤にも興味はあります。どうでしょうかね〜(ゼルキン師なら、rudolf2006さんがいろいろご存知ですね)。

・・・などといろいろ思いを巡らせているとですね〜、ホントに今買ってしまいそうです(自爆)。HMVでいろいろ見てみると、最近は全集も輸入盤なら、そんなに高くないんですねえ。
でもハイドンやベートーヴェンの四重奏の購入予定がありますし、もちっと我慢です。
うぐいす
2008/04/21 22:37
ezorisuさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

ソロモンは学生時代に、レコ芸かなにかの特集で知りましたが、それで終わってしまいまして(苦笑)。活動期間が短かったため、伝説のピアニストになってますよね。脳梗塞で全集の中断を余儀なくされたとか。
シュナーベルは以前、全集でえらく安いのを見つけてどうしようかなあ、と思いつつ、そのままでした。EMIのものと同じなのかよくわかりませんが。おそらく、ある時期になったら集中的に、ここらの録音も買ってしまうでしょう(笑)。いまのうちに蓄えを充実させるべきなのですが、当座は室内楽(とワーグナー)に阻まれそうです。
うぐいす
2008/04/21 22:42
うぐいすさま お早うございます

ギレリスの廉価盤、ベトベンのコンチェルトとソナタ、ライヴ録音盤を持っています。
コンチェルトを聴いたとき、これほどの剛腕はいないのではないかなって思ったりもしました。今、その選集に入っている「月光」を聴きながらです〜。

最近、ゼルキン師に加えて、リヒテル、それにルビンシュタインのピアノに興味が出てきています。バックハウスは、凛虞さん同様(爆〜)私も…;;です。
やはり、ベトベンの音というと、ゼルキン師の音を思い浮かべてしまいます、中学生から聴いていますので、爆〜。

このギレリス、なかなか良いんですよ
1楽章 剛腕ではなく、繊細なタッチが楽しめます。
実は、このソナタのCD、聴いていませんでした、爆〜。「ハンマークラヴィア」はすごいなって思ったんですが〜。

ミ(`w´)彡 
rudolf2006
URL
2008/04/22 07:33
rudolf2006さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

rudolf2006さんといえば、やはりゼルキン師かと(笑)。でも確かに、最近はブログでもリヒテル・ルービンシュタインのエントリーが多くなってますね。
ルービンシュタインは華麗な若い頃と晩年の演奏の違いが激しいですね。うぐいすは断然、晩年派です(笑)。奇をてらうような表現はないのですが、それでいてフレーズ表現が絶妙で、味わいの深い演奏ですね。ソロ演奏だと、ショパンのマズルカ全曲が絶品です、とさりげなく購入意欲をそそるような書きかたをしてみました(笑)。

ハイドンの四重奏は道が長いのでボチボチとして(苦笑)、ズスケQとクリーヴランドQのベートーヴェン入手の次くらいから、ピアノソナタに足を踏み入れてみましょうかねえ。(まあ、室内楽と並行して聴いていく、ということになるでしょうね)
うぐいす
2008/04/22 21:18

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
ひんやり澄んだ透明感:ギレリスの「月光」<PA-122> Cla_PA!(クラシックパーキングエリア)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる