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zoom RSS ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第6番:シリーズテーマ(1)<PA-182>

<<   作成日時 : 2008/10/03 22:33   >>

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とうとう10月に入りましたね。すっかり涼しくなってまいりました。
今回はシリーズテーマ(1)、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第6番です。

この曲は前作5番とこの後の7番とともに作品10としてまとめられてます。作曲は1798年、3楽章編成です。
全体的に小さな軽めな曲ではありますが、珠玉の名品という印象です。

1楽章は実に軽快な曲ですね。冒頭念押しするような動きから流れるようなメロディに移行して実に軽やかに曲が進みます。この冒頭、何気に2番の1楽章冒頭を思い出させます。
構成はソナタ形式です。展開部の頭に付点給付のついた16分音符のフレーズが連続に続く部分もなかなかに緊張感を感じます。
再現部の後、コーダの徐々に盛り上がっていくさまもなかなかに聴かせてくれますね。

2楽章はうぐいすにとってはこの曲の白眉ともいえる曲です。
A-B-Aの複合3部形式の構成で、その最初の部分、暗い情感のこもった、なんともしっとりとした美しい曲です。
絶妙なピアニッシモの抒情的な処理が心に沁みます。
中間部は流れるように歌い込んでいきます。
最後はシンコペーションとの組み合わせで適度に緊張感を盛り込んでいて、これもいいですね。
ああっ、ホントになんて素晴らしい曲でしょう!
ちなみにこの楽章、一応スケルツォ楽章の位置づけになるみたいです。

3楽章はソナタ形式、子供が疾走しているような、非常に軽やかでスピード感溢れるプレスト楽章です。
この曲の主題を聴いているとどこかで聴いたような曲想を思い出すのですが・・・思い出せないなあ・・・
何気に可愛らしい、明るく駆け足をしているような軽快な曲です。

白状すると、このソナタ6番って実は今まであんまり聴いてなかった曲なのですが、なんでこんな珠玉の名曲を聴いてなかったのかと、ちょっと後悔しています。
特に2楽章が素晴らしい!!!
実はここ数日、2楽章だけを取り出して複数の演奏を何度も聴いていました(笑)。

演奏では、ブレンデルとケンプ、ナットの演奏が好みですね。
次点でギレリスといったところでしょうか。

ブレンデルは全体的にそうなのですが、特に2楽章の遅めのテンポで、思索的で表現のしっとり加減がたまらなく魅力的です。
ケンプはテンポは普通でしょうか。自然体の演奏ですが、すごく詩情的というか、こういう曲を演奏するとすごくうまいですね。
ドイツのピアニストではありますが、ケンプの演奏を聴いているとドイツ的、という感じはあんまりしないです。
一方で、ナットはテンポが速めなのですが、フレーズの表現が自然で聴いていて心地よいです。

ギレリスはとにかく2楽章!ブレンデルの上を行く超スローテンポの沈潜型(笑)の演奏で、これものめり込んで聴くときは結構ハマってしまいます。
いやあ・・・これはすごいなあ。結構好きですねえ。
でも、いつも聴くにはちと重いかも(笑)、ということで次点です。
ちなみに1・3楽章はなかなか軽快ではありますが、やはり芯の強い堅くて透明な音色が特徴的です。

グルダは実は悪くないです。というか、むしろいい感じなのですが、フレーズの表現がちょっとうますぎ(笑)かも。
この曲に関してはもうちょっと自然体なのが好きなのです。
(贅沢?)

バックハウスは相変わらず堅いですかね。変に飾らず、曲そのものを実直に歌っている感じではありますが、この曲にはもうちょっと遊びとか、うるおいを感じるのが好きです。

R.ゼルキンは1楽章や2楽章、ずいぶんとじっくりと歌っていますね。
遅めのテンポでがっちりと歌っていきます。
3楽章になると速めのテンポになります。
バックハウスなどよりもがっちりとしていて、ドイツ的、という感じがしますね。しっとり、というのとは違いますが、なかなか味わいがあります。
ただ、この曲の場合はがっちりとした演奏よりも、軽め、かつしっとりとした演奏が好きなので、ブレンデルやケンプの方がよく聴くのです。

ちなみに、実は今、シュナーベルの全集を入手しようかな〜と思っていたりして(爆)。
27番を聴く機会があったのですが、これがえらく気に入ってしまいました。
やはり中の曲をそれぞれ聴いてみないとだめですね。
全集としての評価と、単体の曲への評価は一緒に論ずることはできないことを痛感しました。


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
うぐいすさま お早うございます

ベトベン・チクルス、楽しみにしております。6番は、ゼルキン師の演奏があり、聴きながらコメントを書いています。
1楽章などはモツアルトのような感じもするのですが、スフォルツァンドなどを見ると、ベトベンの世界だなと思いますね。でも、良い旋律ですよね、可愛らしくて、こういうベトベンもいるんですよね〜。

2楽章は、ちょっと5番のシンフォニーの3楽章の主題に似ている管もしますね〜。
3楽章のプレストになると、これはベトベンならではでしょうね〜。ゼルキン師の演奏を久し振りに聴いていた思ったんですが、意外にピアノの音が良いですよね。それとディミニュエンドなどが絶妙ですよね〜。

譜面を見ながら聴いているのですが、この曲、簡単そうで、かなり難しいのではないかと思いました。ゼルキン師のタッチが正確なのに、今更ながら驚きました。
グルダはまだ聴いておりません。

ある全集をようやく、清水の舞台から飛び降りる覚悟で注文してしまいました、爆〜。うぐいすさんのお勧めのものです〜。
10月の中旬くらいには届きそうです〜。

ミ(`w´彡)
rudolf2006
URL
2008/10/04 10:31
rudolf2006さん、こんにちは!
コメントありがとうございます。

ベートーヴェンのこの頃の作品は愛らしい曲がいっぱいありますね。とはいってもそこはやはりベートーヴェンで、彼特有の力強さや劇的な展開も含んでいて面白いですね。7番以前の曲ってあんまり聴いてこなかったのですが、今回このシリーズを立ち上げて聴いてみると新たな発見が多くて、この企画やってみてよかったと思ってます。

ゼルキン師の演奏はタッチがしっかりしてますねえ。ぞんざいに扱っている音がなくって、一音一音くっきりと聴こえてきますので全体的にカチッとした印象があります。

それはそうと、rudolf2006さんから教えていただいたホームページの楽譜、重宝しております。このシリーズを書く際、非常に参考にさせてもらってます。この6番、2楽章などでも意外といろいろ音が絡み合っていて聴いている以上に難しそうですね。

とうとうあの全集を注文されたのですね!お気に召されるといいのですが。入手されたらまた、ご感想をお聞かせください!
うぐいす
2008/10/04 12:35
うぐいすさま
おはようございます。

シュナーベルのベートーヴェン、良いですよ!
全体としては、戦前の演奏とは思えないくらい、現代的でフレッシュです。曲による出来不出来はあると思いますが、最後の32番などは今でもシュナーベルが最高だと思います。
ついでながら「皇帝」もシュナーベル/ガリエラ盤が、自分にとっては最高です。
シュナーベルのソナタ全集は、私が入手したのは90年代初頭で、音が丸くなってしまい、その切れのよさを味わいことが困難でしたが、今はリマスターの技術が発達しているのでもっと良い音で聴くことができるのではないかと思います。
アルトゥール
2008/10/05 09:31
アルトゥールさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。

シュナーベルは最初に聴いた「熱情」がうぐいすにはまるで合わなかったので距離を置いていたのです。勢いのある激しい曲は弾き崩しが凄そうですね。でも、27番を聴いてなかなかいいじゃないか!と思ったのです。全集としてみるとムラがあまりにも激しそうですが、緩徐楽章や27番のようなしっとり聴かせるタイプの曲はまともなのかも・・・と思いました。もしかすると今回エントリーの6番の2楽章あたりもいいかもしれませんね。とにかく実際に聴いてみないとわかりませんので、入手して聴いてみることにします。
うぐいす
2008/10/05 12:50

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