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zoom RSS ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第9番:シリーズテーマ(1)<PA-193>

<<   作成日時 : 2008/11/29 23:39   >>

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朝の通勤時の寒さが日に日に増してきています。
カレンダーを見ると・・・ついこの間11月に入ったばかりと思っていたら、あさってはもう12月ですか!
寒いはずですね〜。そろそろ通勤時にコートが必要です(って、すでにもう、着こんでる人がいたなあ)。
そんなこんなで、ブログのエントリーもいろいろとあっちこっちフラフラしてましたが、今回はシリーズ・テーマ(1)に戻ります。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第9番です。

この曲が作曲された年は1798〜99年頃、作品14の2曲のうちの最初の曲です。
3楽章編成で、全体でも15分弱くらいの短めの曲です。
前曲の「悲愴」が中期の力強く情熱的な作風につながっているように聴こえるのに対して、この9番は若干また初期らしい瑞々しさに回帰しています。
ネット上で読んだことがあるのですが、この曲にはベートーヴェン自身の編曲で弦楽四重奏(ヘ長調Hess34)が作られてるようです。
恥ずかしながらうぐいす、この曲を聴いたことがないのです。
今まで当ブログにて、ベートーヴェンの弦楽四重奏のエントリーをいろいろしてましたが、実は番号付きの16曲+大フーガしか聴いてないんですよねえ〜。
どこかで機会があったら聴いてみたいと思います。

第1楽章アレグロですが、どっかで聴いたことあるな〜、と思ってたんですが・・・ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第4番の1楽章冒頭をなんとなく思い起こしてました。4番の方は8分の6拍子の連打の上にのって三度下降の音型が二度出てくるわけですが、9番の方は4分の4拍子で左手の連打(正確には頭はないのですが)にのって4度上昇の音型。
別に似てないんじゃないの?っていう気もするのですが、連打に乗って跳躍する感じが共通なので何とはなしに思い出してしまいました。
左手の後打ち3連打が右手の旋律を引っ張っていく感じで、推進力があっていいですね。
どちらにせよ、軽やかなリズムに乗ってはずむようなメロディが次々と展開されていくかと思うと、ベートーヴェン特有の力強い旋律も出てきます。
最後は駆け抜けるように進んだかと思うと、消えるように終わります。

第2楽章アレグレット。これは4分の3拍子のスケルツォ風の三部形式です。
舞曲風の、ほの暗く憂いを帯びていながらも、情熱的で美しい曲ですね!
この曲の中ではうぐいすはもっとも好きな楽章です。
よくここだけを取り出して聴いてます。

第3楽章ロンド、アレグロ・コモード。これもまた左手の3連音符に伴われて旋律が流れていきます。
しかし、この3連音符すごいなあ。指がよくつらないものです(笑)。
力強くも明るい曲ですね。

さて、今回聴いた演奏です。
うぐいすの持っている演奏、9番は他の曲より少なめかな。
やはりブレンデルとナットが好きですね。

ブレンデルは軽やかに曲を進めてます。
その思索的であまり大仰にならない演奏はある意味ベートーヴェンとしては異色と思いますが、うぐいすは結構好きなのですよ。
フレーズ表現は結構細かいところまで気配りしているのですが、あまりがなりたてずに、さりげなく流れていくところがいいです。

ナットは速めのテンポでぐいぐい進んでいきます。
テンポだけで言うとグルダと双璧、というかむしろグルダより早めのテンポだったりするのですが、その性質はまるで逆です。
グルダは非常にクールで、フレーズの処理がすごく粋な感じなのですが、ナットのは非常に情熱的な演奏です。
なんというか、正攻法な感じですね。聴いていて一番楽しめました。

グルダのは上記のとおりなのですが、逆にさらっと流れてしまう感じがして、聴き終わった後、あまり印象が残らないですねえ。
今回あらためて思ったのは、この聴後感、C.クライバーの演奏を聴き終えた後にすごく似てるなあ〜・・・と思いました。
聴いているときはめくるめくような天才的なひらめきを感じさせる演奏で熱狂するのですが、聴き終わった後に何も残ってないのです。
もっとも、彼らの演奏はそれがいいところなのかもしれません。

ケンプは相変わらず訥々としています。
なんというか、この人の演奏は不思議なもので、ハッとするようなキラメキとか技巧的にすごいとかいうのとはちょっと違う、その朴訥で素直な表現が味わい深いですね。
人が作っているという温もりとか独特の手触りのある焼き物のような印象でしょうか。
ケンプだけ聴いているとどうかな〜と思うのですが、他の演奏と聴き比べるとその味わいは格別に思います。

バックハウスのは手堅いと思いつつ・・・微妙に揺れるテンポ感がなんとも微妙な感じですね。この曲に限りませんが。
いっそのこと、このフレーズ表現のままでイン・テンポでやってくれてると、もっとがっちりしたスタイルに聴こえていいんですが。
でも実は、2楽章はグルダよりも印象が良かったりして(笑)。
タッチがしっかりしていて音のつくりがカチッとしてるのがいいところですね。

あと、ある程度は情念的でも、遅めのテンポで沈み込んでいく演奏もいいですねえ。
そういう意味ではシュナーベルの2楽章はいいです。遅めのテンポでじっくり歌ってますね。
1・3楽章あたりはいつもの弾き飛ばしがありますが(でも他の曲ほどは目立たないかな?)、2楽章のような曲は相変わらず絶品です。
思い入れたっぷりのテンポですが、こういうのも好きです。

この曲はギレリスやR.ゼルキンの録音がないようです。
この二人の2楽章を聴いてみたかったかなあ・・・と思いますね。


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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
私はベートーヴェンのピアノソナタといえばなんといってもバックハウスが一番です。
手堅いと思いつつ微妙に揺れるテンポ感とは正にその通りです。四角四面でもなければ崩しもしない。表情が堅苦しいかと思えば案外柔らかい。厳しい音かと思うと実はとっても柔らかい。私はバックハウスのベーゼンドルファーの音が他の誰よりも一番美しく聞こえます。吉田秀和さんも昔そんなことを書いていました。晩年の幾つかのライブ録音(熱情、月光、ワルトシュタインなど)はミスタッチは多々有っても深みが増してもっと好きです。
ハルくん
URL
2008/11/30 01:15
うぐいすさま お早うございます

9番まで来ましたね〜 (^o^)
9番、聴いていなかったかもしれません、爆〜
良い曲なのに驚いています。
ナット盤を聴きながらコメントを書いています。
こんな良い曲を知らなかったとは@@;
ベトベンのピアノソナタでも聴いてこなかった曲があると知りました。お恥ずかしい限りですが〜。ゼルキン師の録音がないのが、寂しいですね〜。

ミ(`w´彡)
rudolf2006
URL
2008/11/30 07:28
うぐいすさん
おはようございます。

ソナタ9番、私も大好きです。第2楽章も好きですが、第1楽章が大好きなのです。9番は次の10番より好きなくらいです。
各ピアニストの演奏については、うぐいすさんのいつも通りの的確な評価の通りだと思います。ゼルキン師の演奏がないのは残念ですが…。
代わりに私はギーゼキング盤が好きです。私がギーゼキングを偏愛しているせいもありますが。
それからアラウも好きです。ケンプとかアラウは年を取るにつれて好きになってきたピアニストです。
アルトゥール
2008/11/30 08:52
ハルくんさん、こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。

バックハウスは手堅くて立派ですねえ。
でもうぐいすの場合、聴く頻度は少ないです。ちょっと立派すぎる感じがするのかなあ。
でも今回あらためて聴いてみると、確かにピアノの音色はやわらかく、暖かみがありますし、やはりいい演奏には違いありませんね。強音部分もあまり押しつけがましい感じにもならず、バランス感覚がいいと思います。

旧盤のモノラル録音はなかなか熱気があっていいというお話もあるので、そのうち入手してみたいと思っています。
うぐいす
2008/11/30 12:47
rudolf2006、こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。

9番はうぐいすの場合も普段はあまり聴かないのですが、たまに2楽章を取り出したりします。
以前にも書きましたが、このシリーズをはじめてから普段聴かないソナタをあらためて聴くという楽しみが増えてますねえ。9番もいい曲です!つくづくゼルキン師の録音がないのは残念に思います。

ナットの演奏もいいですよね!テンポは速めで端正ですが、時折ド〜ンと響く左手が意外と重厚ですごいです。rudolf2006さんのナット・シリーズのご感想も楽しみにしております!
うぐいす
2008/11/30 12:50
アルトゥールさん、こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。

アルトゥールさんは9番、お好きなのですね!
うぐいすも2楽章はよく取り出すものの、普段はあんまり聴かなかったりします。でもあらためて聴くと1楽章など軽やかで聴きやすく、いい曲ですねえ。

あとケンプですが、年をとるにつれて好きになったというのはわかる気がいたします。他の演奏を押しのけて一押し!とまではいかないかもしれませんが、他の演奏聴いているとふとこれも聴いてみたくなるといった、なんとも言えない味わいがありますね。

アラウ盤は今発売されているCDの価格が少々高めだったのでなんとなく後回しになっています(苦笑)。いつか入手したいとは思ってるんですが。
うぐいす
2008/11/30 12:51
rudolf2006さん、失礼いたしました。
先ほどコメントを見直したら、なんと呼び捨てに・・・(爆)。コメントは修正機能がないので削除になってしまうのですが、いまさらコメント削除するのもなんなので、お詫びのコメントをあげさせていただきます。申し訳ありません。
うぐいす
2008/12/05 21:23

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