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zoom RSS ニコラーエワのショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ」作品87<PA-213>

<<   作成日時 : 2009/02/09 22:27   >>

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ここ数日は何気に連続エントリーです(笑)。
今回はショスタコーヴィチの「24の前奏曲とフーガ」作品87です。

この曲が作曲された経緯です。
1950年7月にJ.S.バッハ没後200年記念祭がライプツィヒで行われたのですが、それにショスタコーヴィチはソ連代表団として参加しました。
今回のエントリーの「24の前奏曲とフーガ」はこの頃構想されたようですが、最初は軽い練習曲として考えてたみたいです。

しかし、上記の記念祭でコンクールの審査員や演奏者として参加するにつれて、徐々にバッハの音楽に感化され、その構想が膨らんでいったとのことです。
最終的にはバッハの平均律クラヴィーア曲集に倣い、24の調性による「前奏曲とフーガ」という形にまとめられました。

この曲、ショスタコーヴィチのピアノ曲としては大作の部類に入るでしょう。
24曲を「前奏曲とフーガ」という形式にあてはめた上で、その内容は時に抒情的で繊細な表現、はたまたロシア民謡的で濃厚な味わい、またある時は凶暴な顔をのぞかせる曲想など多彩な作風を盛り込んでいます。
1曲1曲は小品なのでしょうけど、そういった様々な作品をひとつの曲集として見事にまとめあげた力作です。

曲によってはシニカルだったり凶暴だったりというショスタコーヴィチ特有の個性が垣間見えるものもありますし、バッハに比べるとずいぶんとロマン的で濃厚な味わいもあります。まあでも、基本的にはほとんどの曲が耳に馴染みやすく聴きやすい曲となっていますねえ。
形式が非常に簡素化され、素朴で純粋に美しいものが多いです。

ショスタコーヴィチはこれらの曲をどういう意図を持った順番で並べているのかはうぐいすにはよく分からないのですが、個人的には番号が進むごとに沈潜した深い内容になって行っているように感じます。
20番以降の曲はなんか別次元のような気がするのですよ。
やはりそういった曲になるとショスタコーヴィチはうまいですね〜。ちなみに、うぐいすは全体通して聴いてみて一番好みだったのは16番と20番かな〜。

16番はとても落ち着いた味わいのある曲です。なんというか、寂しげで、ロシア的な哀愁が漂う美しい曲です。
また、20番以降はショスタコーヴィチの寂寥感溢れる繊細で抒情的な世界の独壇場です。
20番なんてもう、静謐な世界観がすごくって、聴きながら瞑想してしまいます。
それが終わった後に動的で忙しく走り回る21番が入ってくるのですが、この構成がまたうまいですね〜。でまた、22番・23番はまた沈潜していきますが・・・
24番も全曲を堂々と締めくくるようなスケール感があって素晴らしいです。

前半もかわいらしい曲がたくさんあっていいんですよ。「24の前奏曲とフーガ」については、また機会があったら書いてみたいですねえ。

さてさて、上記のJ.S.バッハ没後200年記念祭ではコンクールも行われたわけですが、そこで優勝したのが、当時若干26歳のタチアナ・ニコラーエワです。
ショスタコーヴィチはこのときの彼女の演奏に非常に感銘を受け、後に「24の前奏曲とフーガ」の公開初演を依頼したそうです。
一説によると、ニコラーエワのこのコンクール時のバッハ演奏に触発されて「24の前奏曲とフーガ」を作曲したとも言われてます。この曲はニコラーエワに献呈されているようです。

彼女はこの曲には3種の録音があるそうですが、今回入手したのは2回目の録音である1987年録音です。

今回の聴いた演奏、24曲の音楽の性格を見事に捉えた名演だと思います。
なんといっても、強音でも居丈高になるような演奏にはなりませんし、しかも弱音は微に入り細を穿つような繊細でデリケートな表現。
必要以上に個性を前面に出すような演奏ではありませんが、フレーズ表現が一言一句まで丁寧かつ的確で、心にすっと入ってくるのです。
特に沈潜とした曲の表現は絶品です。
なんというか、節度があるというか、清潔感があって品が良いのですよ。

メロディアからも出ているようですが、これは別のレーベルから出ているもの。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
この曲集は名曲ですが、意外と知られていないと思います。20世紀に書かれたピアノ独奏曲では最高かも(大げさですが)。

ニコラーエワは名盤なのですが、私はシチェルバコフの録音で聴いています。音の響きが澄んでいてとても美しく、演奏に透明感のあるところが好きなので。

前奏曲よりもフーガの方が好きですが、特に3番と7番のフーガは良かったですね。
3番はブリテンのピアノ曲に似た雰囲気のある曲で、現代風なシャープさを感じます。7番のフーガは、とてもピュアな愛らしさがあって、この2曲はそのうち練習して自分でも弾いてみようかと思ってます。
yoshimi
2009/04/25 22:23
yoshimiさん、こんばんは!
コメントありがとうございます。

うぐいすは20世紀のピアノ曲って実はあんまり知らなかったりするのです(苦笑)。でもこの曲は確かに名曲ですね。あやしい(?)雰囲気のものもありますが、基本的にはどれも聴きやすくて面白いですね。

うぐいすは後半の曲に好きなものが多いですが、前半のものも、たとえば5番の前奏曲や、8番とか10番のフーガなんか好きですね〜。しっとり系の音楽が結構好きなんですよ。8番の前奏曲みたいな軽快な感じも嫌いではないのですが。うぐいすはピアノは弾けないのですが、弾けたらいいな〜と思うときはよくありますねえ。J.S.バッハの平均律の譜面を見ていたら目まいをおこしそうになりました(爆)。フーガのことを遁走曲とはよく言ったものですねえ(笑)。
うぐいす
2009/04/25 23:23

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